大砂塵の作品情報・感想・評価

「大砂塵」に投稿された感想・評価

冒頭の酒場でのシーン、流れるように関係性を示すのが凄い
善悪はっきりしない多義性の中やユーモア漂う空気は、バザンの言うようにジャンルのレトリックに意識的であるニコラス・レイの姿が垣間見れる
ヴィエナ目立ちすぎ。アーネストボーグナインやっぱり悪い奴。
主題歌大好きのに、最後にチョットだけ。
主演であり女ボスのジョーン・クロフォードが着ている真っ黄色のシャツを見る度にタランティーノの「キル・ビル」のユマ・サーマンを想起してしまう。また自警団の着ている真っ黒なスーツ姿は某作品にも出てきた日本のヤクザにも通じる。要するに本作は元祖「キル・ビル」といっていい映画なんである。

タランティーノが意識的に本作を換骨奪胎させてあの映画を作ったかは定かではないが、設定まで本作と酷似している。ラストで敵対する女のボス同士の決闘に持ち込む辺りも含めて。極めて怨念、情念に満ちた世界観。その異質なテーマが本国アメリカよりもフランスで評価されたのもなんとなく頷ける。

いかにもニコラス・レイらしい人工的でケバケバしい色彩表現や各々のキャラクターの「怨念」「情念」といった描き方が素晴らしい。こういうドロドロした西部劇は50年代にありそうでなかった。西部劇というよりはラブロマンスに近い作風でそこがフランスで受けた要因かも。既成西部劇へのアンチテーゼとも取れる内容は未だに色褪せない。
eddiecoyle

eddiecoyleの感想・評価

4.2
大傑作!冒頭から謎の緊張MAX!喪服に見上げられての女の戦いの異様さ!スターリング・ヘイドンがカッコいい!そして何故かモテモテ設定のジョーン・クロフォードが終始高低差の上に陣取り、衣装が七変化の挙げ句たどり着いたのがドナルドとピカチュウの源流とはもう笑うしかない!
原題は「Jonny guitar」なんですね。ダサいですけど、「Dancing Kid」のほうが名称としてダサい気がするのでまだマシですね。で、邦題「大砂塵」にしてよかった。エマは権力を盾にしてるクズ女で、自警団引き連れて罪もないヴィエナを追いかけまわしてますが、自警団ももうええやろこれと思ったのか、最終的にはこれは女二人の戦いだと決闘を見守ってるあたりとか笑っちゃいますよよ。
ジョーン・クロフォードとスターリング・ヘイドンのキャラクターが著しくたっている一作。あまりにこの二人がいいので、他のチンピラどもに対して、「セコイ奴らだな」と思ってしまう。ヘイドン演じるジョニー・ギターの恋仇が「ダンシング・キッド」って……名前で既に負けてますよ!
恋敵等いろいろな対立があって、なかなか凝っている。味方の中でも考え方の違いで対立するし単純にはいかないのだが、クライマックスはきっちりまとまる。ジョーン・クロフォードが貫禄あり過ぎでチョット怖いのと、やや上映時間長いのがマイナスも面白い一編であった。
一般人

一般人の感想・評価

4.0
砂嵐すげえ。高低差で展開される。白のドレスとと黒服。燃え盛る炎も好きです。
ジョニー・ギターという男をカウンターテーブルから落ちるショットグラス使って説明したのは凄い。いやーかっこいい。
lemmon

lemmonの感想・評価

3.1
クロフォードの眼力とマッケンブリッジの眉間シワだけで、名作。

強烈な女の意地が周りの男たちをここまで情けなく動かすのか、、、

出てくる登場人物は揃いも揃って酷いやつばかり。実は腕利きガンマンだったタイトルロールがなぜか一番間抜けに感じた。俳優のせいというより、何かこう心情かあっちこっちにいって、どっしり感が、見た目は出そうとしても、物語を追うとなんだか情けなくなってきた。

ともかく、印象に残るのは、女二人。アイムウェイティング、アイムカミング、、、私は遠くからでしか見守れないでしょう。
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