Jaya

麦秋のJayaのネタバレレビュー・内容・結末

麦秋(1951年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

間宮家の娘紀子が初婚の40男を蹴って兄の同僚の子持ち男矢部との結婚を決めるお話。子役がクソガキばかり実と勇の仲の良さが妙にリアル。

一点透視の構図がより一層多いような気がしました。そして多用される反芻的なセリフが面白いです。また、大胆なカット割りがあったりして楽しかったです。

間宮家の浮世離れした感じに付いて行けませんでしたが、日常感が凄くもあり。急転直下、矢部との結婚を決めるアッサリさに違和感を持たせない演出力は凄い。そして変容する家族像の撮り方もあっけらかんとしていて美しい。既婚組と未婚組の会話劇での対比も軽妙でした。

常に飄々としていて強い女性の象徴の紀子ですが、今となってはピンとこない箇所もありました。茶漬けをかき込むシーンなどはその代表でしょうか。

映像の美しさは強烈ですし配役も素晴らしかったのですが、圧倒的ホームドラマ感に眠気を誘われてもしまった作品でした。
Jaya

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