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ダーク・スターのRのレビュー・感想・評価

ダーク・スター(1974年製作の映画)
4.5
面白すぎる!!! よくこんな映画作れたもんだ! さすがカーペンターとしか言いようがない! 最初から最後まで一貫して、驚異的なほどゆるゆるなSFコメディーで、バカでカワイクて、胸がしめつけられるほど愛おしさを感じる、非常に珍奇な作品。主人公たちは、宇宙船に乗って、生物の棲む星を探したり、コロニーを作るために不安定な星を爆弾で破壊したりする仕事をしてる、典型的な間抜けアメリカ人4人組。こいつらが本気でアホ! マジ最高! まるで、めちゃめちゃ狭い寮にボケた4人の学生が同居してて、うだうだどーでもいいことボヤきつづけてる、みたいな感じなのです。そのうちの1人がどっかの星でペットとして拾ってきた生物が傑作で、巨大なビーチボールにアヒルの足みたいなのがついてる。こいつが飼育中に宇宙船内に逃げ出し、追っかけっこしてたら、命の危険にさらされるというおかしなエピソードが展開。ほんま無意味。最高。無駄に長いエレベーターシーンとかすばらしいし。このアホエピソードだけで70分強という短い上映時間のかなりをとっている。後半は、星を破壊する爆弾の爆発カウントダウンが始まったのに、故障して宇宙船から投下できないという問題が生じる。爆弾を宇宙船内で爆発させないための手順が何も役に立たず、おっさんのひとりが爆弾のAIと話し合いに行くねんけど、経験論的アプローチで説得を行うという哲学的アホさ。見てて楽しくてしょうがない。ほんで、ゼログラビティ的展開のあと、まさかのエンディング! 何なんだこの映画は! 好きだ! って見てる間ずっと思ってた。カーペンター監督の初監督作らしく、いままで見た中では最高のチープさだが、それがまたいい味出してて、音楽やサントラもカーペンター自前で、人を小バカにしたようなすばらしいオトボケSFテイスト、あのカントリーソングもよかったです。デビュー作から才気溢れすぎ! ディレクターズカット版を見たんやけど、70数分と短いので見やすいし、個人的に非常に深い愛を抱きました。カーペンターの作品はどれも繰り返し見たいのばかりで困ってしまいます。ぜんぶBlu-ray買いたくなる。ホント困る。
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