わかめ昆布

痴人の愛のわかめ昆布のレビュー・感想・評価

痴人の愛(1934年製作の映画)
3.6
「痴人の愛」が海外でもリメイクされているなんて!世界の谷崎先生、素晴らしい!と思ってしまうほどに、悪女に恋する痴人ストーリー。
だけれども、原作は全く違う作品なのである。

痴人の愛だとしても自然だし、ナオミよりもタチの悪いただの悪女ヒロインなので笑う。
カフェのウエイターなのもシンクロし、もう谷崎版といっても過言ではない。

カフェーでのやり取りが多くて楽しい。
超ワガママヒロインだが、見た目が完全にお人形で、逆に冷たい目がそそる。

昔のロココ時代の絵画に出てきそうな雰囲気も、主人公が画家だったという話につながっていく。

毒々しさが魅力へと昇華されている。
首の動き方はクラゲのごとく独特のクネクネ感で、色気ムンムン。

しかしその魅力も徐々に薄れていき…

幸せなシーンがずっと続いてほしい場面で、悪女が出てきて、助けて…とすがってくるから、徐々に名前だけでうんざりしてくる。

それのエンドレスリピート。
悪女もほどほどに、ナオミくらいが可愛いね。

ベティ・デイヴィスの顔はめちゃくちゃ好み!
途中から超意地の悪い安達祐実に見えたが、どちらも大好き。
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