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フィールド・オブ・ドリームスのYYamadaのレビュー・感想・評価

4.2
【スポーツ映画のススメ】
フィールド・オブ・ドリームス (1989)
◆競技名:
🥎野球
◆競技の舞台:
 アイオワ州/トウモロコシ畑の野球場

〈本作の粗筋〉 Wikipediaより抜粋
・アイオワ州の貧乏農家レイ・キンセラは、若い頃に父親と口論の末に家を飛び出し、生前の父の顔を見る事が出来なかった事を心の隅で悔やんでいた。
・「それをつくれば彼が来る」ある夕方、トウモロコシ畑で聞いた謎の言葉に強い力を感じ取ったレイは、何かに取り憑かれたように、生活の糧の畑を切り開き、小さな野球場を造り上げる。
・しばらく経ったある晩、夕闇に動く人影を球場に見つける。そこにいたのは父が敬愛していた、1919年のブラックソックス事件で球界を永久追放されていた「シューレス」ジョー・ジャクソンだった…。

〈見処〉
①「ここは天国か?」アメリカの
  美徳を描くファンタジーの傑作!
・『フィールド・オブ・ドリームス』は、1989年に製作されたファンタジー映画。
・ケビン・コスナー扮する35歳の農場主レイ・キンセラの夢や家族愛をテーマにした本作は、野球浸透国にてヒット。アメリカでは第62回アカデミー賞で作品賞、脚色賞、作曲賞にノミネートされた。全世界で8つの映画賞ノミネート、5つの受賞を果たしたが、うち4つは日本の映画賞だったように、日本でも人気を博した。なお、当初は『とうもろこし畑のキャッチボール』の邦題予定だったそうだ。

②2021年夏。夢の続き
・本作の舞台、アイオワ州北東部ダイアーズビルの野球場は、撮影のために建造されたものであったが、撮影終了後も土地の所有者によって保存され、無料で入場することができ、許可を得れば野球の試合をすることもできる。
・2019年にはトウモロコシ畑の同野球場
にてメジャーリーグベースボールの公式戦を行うことが発表されていたが、諸般の理由にて中止・延期が繰り返されていたが、2021年8月12日に、ホワイトソックス対ヤンキース戦の開催が実現。
・白髪となったケビン・コスナーに続き、20世紀初頭のユニホームを纏った両軍選手たちがトウモロコシ畑の間から登場。試合前のコスナースピーチ「夢は生き続けている」に、8000人の特設球場の客席から「ここは天国か」と作中のセリフが呼び返されている。
・映画のワンシーンを再現した感動的な演出は、いくつかのYoutube動画で確認出来る。
https://youtu.be/jbmZ1Oz_nTg
・なお、試合はホワイトソックスが9-8で逆転サヨナラ勝ちしている。

③結び…本作の見処は?
胸から汲み上げる得体の知れない感動の源泉は何だろうか?
◎: B級ホラーに成りかねないような突拍子もないストーリーながら、サスペンス調の謎解きに、ロード・ムービーのパートを経て、家族との和解で終わる「アメリカ映画の面白さ」全部入りの極上の娯楽作品。
◎: ケビン・コスナー演じるレイ家族や、シューレスジョーら野球選手たちが夢のフィールドを目指し前進し続ける姿には、野球ファンでなくとも、行き詰まったときにやる気スイッチを入れてもらえる。
◎: 個性的な助演陣の素晴らしい。
・夫の夢に自分の夢も重ねる良妻賢母のエイミー・マディガン。
・『グッドフェローズ』(1990)のブレイク直前、シューレス・ジョー役のレイ・リオッタ。
・良い声だな…と思っていたら、ダース・ベイダー声優のジェームズ・アール・ジョーンズが、テレンス・マンに扮し、ロード・ムービー・パートを厚くする。
・そして、トウモロコシ畑に消える老医師を演じたバート・ランカスター…。みな愛おしいキャラクターたちである。
▲: 開始早々、あっという間に球場が出来た。もう少し土木シーンが見てみたい。
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