らくだ

天使のくれた時間のらくだのレビュー・感想・評価

天使のくれた時間(2000年製作の映画)
4.0
ニューヨークのスーパービジネスマン・ジャックは、クリスマスイブの夜にコンビニ強盗のチンピラを説得して場を収めたことで、彼の謎の力で(???)で「かつて別れた恋人と平凡で幸せな家庭を持った世界線」に吹っ飛ばされ、なんとか元の人生に戻ろうと躍起になる中で今まで知らなかった色々なものを見つけていく…というSF(すこしふしぎ)で世にも奇妙なコメディドラマです。
こういうちょっと不思議な何かが起こって普通の人が変なかんじのことに巻き込まれる世にも奇妙な物語のような世界観の作品が大好物です。


「よくわからない理不尽に巻き込まれて困惑の極みの顔」が宇宙一似合う俳優はニコラス・ケイジだと思ってるんですけど、そんなニコラス・ケイジがよくわからない理不尽に巻き込まれて困惑する映画なので、その時点で面白くないはずがないんですよね…
この「知らない人生」に吹っ飛ばされたあとのケアが何もなくて、自分の置かれた状況、人間関係などなど前提情報が一切何もないままさぁはじめてください!でほっぽり出されるという超絶ハードモードでめちゃくちゃかわいそうなんですけどそれが楽しすぎる

そんな理不尽なドタバタなんですけど、ジャック含めてイヤな人間がほとんどいないしテンポよくストレスのない話の流れ、明確なハッピーエンドではないながら暖かくて優しい結末と、今の時勢で疲れた夜に観るコメディとしてとてもおすすめです。
でもぼくは「あの時こうしていれば…」の雨嵐のような人生を送っているので、こういうのが刺さる刺さる…一度くらいこういう奇跡、起きないかな…
らくだ

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