らくだ

キャンディマンのらくだのレビュー・感想・評価

キャンディマン(2021年製作の映画)
3.5
「鏡に向かってキャンディマンと5回呼ぶと、キャンディマンが現れてあなたを殺す」という地元に伝わる都市伝説を知った売れない画家が、それを創作の題材にしようと調査している内に段々入っちゃいけない領域に足を踏み入れていく…という、じっとりと迫ってくるようなホラー映画です。

今作の怪異であるキャンディマンは、殺人の方法自体はでっかい鉤爪で首を掻っ切って殺すという直接的、物理的な方法なんですけど、その行為に至る手際がめちゃくちゃ良いので、海外クリーチャーホラー特有の「暴れ」感がなくさっさと終わってしまうのがスマートで良かったです。ヤバいものがぬっと出てさっと殺してスッとシーンが終わる、その手際が一層不気味で良かったです。呼び寄せる仕組みの関係で夜だろうが昼だろうが関係なく、明るい所でも平気で現れるのもいい意味でホラーっぽくなく、いいですよね。
そして作品通して「鏡」がキャンディマンを呼び寄せるキーとなっているんですが、彼が登場しないシーンでも本当に執拗に、至る所に鏡が登場してくるので、そのカラクリを知ってるこっちからすると常に気が気じゃなくて性格が最悪なんですよね…性格が最悪なホラー映画は良い映画なので…

あとは…冒頭の制作会社とか配給のロゴが全部鏡で反転して表示されてるの、しょっぱなっから不穏な感じがしてすごく良かったです。見慣れたロゴでも反転するとすごい気持ち悪い…すき
らくだ

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