らくだ

ワン チャンスのらくだのレビュー・感想・評価

ワン チャンス(2013年製作の映画)
4.0
幼い頃よりいじめられ続け、コンプレックスをこじらせて消極的になっていた、実力だけは一流にある歌手志望のポールが、家族や友人、恋人、様々な人々との出会いの中で背中を押され、夢に向かって歩み出していく…という、実話ベースのサクセスストーリーです。

実話ベースのストーリーで、骨子は同じながら細部やエピソードはかなり脚色されているんですけど、その脚色がベースのシナリオを邪魔せずに非常にコミカルでテンポの良い話運びになっているし、冴えないおちこぼれとして描写されるポールが唯一持つ歌の実力だけでオーディエンスを力づくで分からせていくのは、そういう作品だと分かっていてなお心地よいのです。作中の歌声はモデルとなったポール本人によるものだそうですが、それが力強すぎる…実際こんな歌声を目の当りにしたら…って思える圧倒的説得力があります。

そしてなにより、恋人でそしてのちに妻になるジュルズがほんとうに全編永遠にキュートで素敵なイイオンナすぎる…同僚でもあるブラドンもチャラくて軽薄だけど理解のある友人だし、「ここまで色々な人に背中を押されたんだ!あとはお前次第だろ…?」っていう歩み出す一歩がまた心地よいんですよ…このへんは成功した人間の実話ベースによる安心感の良い所です。この素敵な人たちを裏切るような真似をしたらぼくは許さないからね(??)
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