らくだ

死霊館 悪魔のせいなら、無罪。のらくだのレビュー・感想・評価

3.5
1981年、突如狂気に囚われたかのように大家を22回刺して逮捕された青年アーニー。彼が犯行に至ったのを「悪魔」のせいだとにらんだオカルト研究家のウォーレン夫妻が、その調査と解明に乗り出す…という、実話をもとにしたサスペンスなホラー映画です。
シリーズものなんですけど、主人公が共通している、という以外は特に続き物ではないので、これだけ見ても大丈夫だと思います。ぼくもそうです。

この作品はサスペンスに比重の置かれたホラーということもあり、手掛かりを集めつつ少しずつ真相に近づいていく捜査、探偵モノ的なストーリーの流れや雰囲気と、そのホラーの空気感との混じりあいが、TRPG(たとえばクトゥルフの呼び声TRPG)なんかを嗜んでいる人にはより一層楽しめるんじゃないかなーと思います。CoCやりたくなりますね。
単純にホラーとしても画面や音響の静の緊張感から瞬間的に動の心霊現象描写でビビらせてくる切り替え方がうまくて…いや、ビビってないし…ちょっとその瞬間すごく姿勢が良くなっただけだし…

今作の悪霊…というか悪魔とその崇拝者は、直接人間を襲う事よりも、「目の前の人間を化け物と誤認させることで、人間同士の同士討ちを狙ってくる」という極めて陰湿で卑劣な方法を使ってくるので、そりゃもう化物そのものを探そうとしているウォーレン夫妻には効果抜群です。最悪すぎる。こういうホラー映画での悪魔のやり口としては結構独特だと思いますが、なんか呪いのコスパが良いですね。


あと、アーニーの顔が超良いんですよ…この美しすぎるビジュアルなら殺人を犯しても減刑されてもいいと思うんですけど(よくない)
らくだ

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