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たそがれ清兵衛のyoshiのネタバレレビュー・内容・結末

たそがれ清兵衛(2002年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

時代劇が民放テレビ局でなかなか見られなくなって久しい。武士道は日本人の道徳ですよ!
時代劇の衰退は、最近の若い日本人役者の体型が欧米化したからか?殺陣が出来ないからか?
本作は時代劇映画の傑作です。
忘れていた日本人の美徳が詰まっています。
清く正しく、貧しくも美しい心。
そしてロケ地山形の美しい景色。
見所は主人公の殺陣、幼馴染との恋。

ラストの殺陣よりも中盤の河原での果し合いに注目。
木刀で真剣に立ち向かう真田広之の所作は流石の一言。
すり足、間合いの取り方、木刀を振るスピード、それを引きのカメラで撮影した監督。流れる動きが美しい。

幼馴染役の宮沢りえも日本画の美人画から抜け出たような息を飲む美しさ。
主人公の貧しい境遇でなくとも自分にはもったいないと誰もが思うほど。

幼馴染の兄と釣りをする場面が特に印象に残る。
2人の話合いという地味なシーンだが、主人公の恋心、好きだからこそ、妻として娶ってから苦労させたくない。切ない想いが伝わる名シーン。

減点は主人公の境遇が悲惨すぎること。
老人介護、2人の娘のシングルファーザー、出世出来ない仕事etc…

そしてストーリーの3年後、鉄砲で死ぬなんて…そこは知りたくなかったなぁ。
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