ryosuke

夜霧の恋人たちのryosukeのレビュー・感想・評価

夜霧の恋人たち(1968年製作の映画)
3.5
特に前半、映像にあまりインパクトがないのが残念。トリュフォーに関しては主題やストーリーは特に好みでないので、映像で遊んでくれないと退屈してしまう。カラー期よりモノクロ期の方が趣味に合うかもしれない。
ドワネル君はのほほんとした愛されキャラに成長。
定期的に挟まれる、細かいカット割りを用いてコミカルな編集がなされるシーンは面白い。
手紙が気送管で運送されるシーン、クリスティーヌの家での手持ちカメラによる床の接写長回し、奥さんから逃げ出すシーンなどの演出、撮影はトリュフォー節という感じがして良い。マダムをムッシューと言い間違えたぐらいで大脱走、大げさに鳴り響く音楽も面白い。
ラストの奇妙な男は何なのだろう... 失恋して妥協的に戻ってきたドワネル君を選び、ヒロインを熱烈に想っている男が「狂ってるわ」とサラッと流されることで人々の愛情のすれ違いっぷりが強調されているのだろうか。
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