一転してこれは実にウェルメイドな恋愛映画で、とにかくディティールまで凝った脚本とセンスの良さが光る一品。恋愛に関してさんざんな目に遭っているヒロインはドライアイで泣くこともできない、といった細かい設定や、「ハッピーエンドなんてあり得ない結末」という気の利いた台詞。劇中何度も流れる"Pale Blue Eyes"(The Velvet Underground)など選曲の妙。会ったこともない二人が映画館で待ち合わせするのだが、その映画が「世界中がアイ・ラブ・ユー(Everyone Says I Love You)」ってのがまたいい。
回線を通じて距離があるからこそ言えること。でも主人公たちは最後まで"I Love You"が言えない人々なのだ。