Hagieen

君よ憤怒の河を渉れのHagieenのレビュー・感想・評価

君よ憤怒の河を渉れ(1976年製作の映画)
3.0
ジョン・ウーの「マンハント」が本作のリメイクという事で鑑賞。
西村寿行原作という事だが、彼の作品は伝奇小説や社会派のイメージがあったので、こういったアクション性のモノを書いていたとは知らなかった。

高倉健演じる検事の杜丘は濡れ衣を着せられ逃亡、それを刑事・矢村(原田芳雄)が執拗に追う。逃亡劇は東京から北海道、そしてまた東京と広いロケーションで繰り広げられる。

お話的に無茶な展開もあるが、当時のスター・高倉健ならばこそ、それらもこなしそうという説得力を持たせてしまっている。
健さんは言わずもがなだが、原田芳雄がカリスマ性と野性味があり魅力的だ。
大滝秀治や西村晃、下川辰平などキャストも豪華。
アクション逃亡劇で終わるのかと思ったら、製薬がらみの巨悪な陰謀であったりと社会派の一面も。そして事件の解決方法も今だったらあり得ない展開で衝撃的。

本作は中国が開放政策をとった後の外国映画第一作だったそうで、絶大な人気を得たとか。当時青年だったチャン・イーモウ監督も健さんのファンで後に「単騎、千里を走る。」を撮ったのは有名な話。
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