horahuki

フランコ・ネロとナタリー・ドロンの サタンの誘惑のhorahukiのレビュー・感想・評価

3.5
真の幸福は屈服しない者に訪れる…

貞節を重んじるお堅い神父(童貞)が美女の誘惑に負けて欲望爆発!一発やったら止まることを知らないエロ神父の次のターゲットはロリ。さっきの美女はサラッと振り、邪魔なママをサクッと殺してロリに無理矢理キスして襲いかかる!そんな最恐神父が爆誕する謎ホラー。ちなみに脚本はルイスブニュエル…納得して良いんだか悪いんだか絶妙な感じがたまんない😂

街の人たちには「男と女の区別もついてない」と評されるほどにエロの誘惑を完全に断ち切ってた神父さんは、結婚にも反対し「真の幸福は屈服しないものに訪れる」とかデカイこと抜かしつつ自分は速攻でエロに屈服しちゃう…。自分は一発ヤッといて、「罪」を犯した他の女性(シスター?)には大激怒。「聖職者の恥晒しだ!」とか「我々の階層から捨て去るべきゴミだ!」とか喚きまくる特大ブーメラン。

最初はエロに屈服したことを恥じてギリギリで心もとどまろうとしてたのに、美少女アントニアちゃんを見かけた途端エロに完敗。ロリコンが開花して、「純粋な気持ちで君とキスがしたい」とか「心が燃えている」とかクソキモいこと言って接近するもうまくいかず激怒。「怒りも「罪」ですよ」と、神父を誘惑した張本人の美女さんにまで言われてしまう。完全にバカにされてるわ😂

ロリのママも殺し、アントニアとヤるために悪魔まで呼び出したエロ神父さんは流石にヤバイと他の神父に罪の告白をするも、「姦淫」「魔術」「殺人」の三冠達成のショックで、聞いてくれてた神父の方がが倒れて死んじゃうという…。罪の告白しただけで人を殺すとか凄すぎる!

そんな感じでずっと笑って楽しめるアホみたいな作品で面白かった。信仰を貶める逆側勢力のスパイの話なのだけど、神父との物理的距離感と心的距離感をリンクさせた接近の描写や、自分の部屋に閉じ込めた「負」にドアをして人からひた隠しにしようと外観を取り繕ったり、悪の総本山とも呼べる城にだけは暗い空をあてがったりと結構気を遣ってる印象。

神父とは別に子どもをターゲットにした人身売買組織みたいなのもいるのだけど、その被害を目の当たりにしながらも自身の欲望と保身にだけ目を向け続ける神父さんにブニュエルらしさは少しだけ感じた。どういった経緯でコレの脚本書いたんだろ😅
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