ねこ無双

血みどろの入江のねこ無双のレビュー・感想・評価

血みどろの入江(1970年製作の映画)
3.5
不定期更新、イタリアホラーの父、マリオ・バーヴァ祭りその11

13日の金曜日がこの映画から影響を受けたとされる伝説の映画。
スプラッター映画の元祖と言われてます。

元祖スプラッターとして鑑賞し始めたんですけど、いろいろなテイストがミックスされてたような気がします…
観てる場面によって見え方が違ってるような。

まずオープニングから虫の視点カメラなんてサイコ目線なショットから始まります。
だってそこに虫の視点っている?って感じなんですけど、妙に惹きつけられます。

そして、ゴシック調の惨劇の訪れ。
転がった車椅子のタイヤが回転を止める時が、縛り首の断末魔。
絶命して垂れ下がった手が宿り木のように更なる死体の上に垂れ下がっている。
そして、ある者を祝福するように見送り。

中盤にはお待ちかねのスプラッター。
ファイブ・バンボーレよりも画面のトーンが暗くて鬱な印象。
タイトル通り入り江一帯が血にまみれます。
斧🪓ざっくりもあり…串刺しもあり…
グロ。エロ。タコ。
タコのシーンが気持ち悪くて大好きなショットです。
迫り来る加害者視点で犯人不明のミステリー。
犯人がわかった後は、
大人のバトルロワイヤルへ。
迷路のような森を彷徨う私欲の人たち。
だがしかし、幕切れは突然のB級風意外ラスト。
あの重ための序盤とテイストが違いすぎて、ポカンの子になりました。

軽くネタバレなのかもしれないのでちょっと下げます…
(大した事は書いておりません!)





ドラマメインはクライムスリラー。
そこへゴシックホラー+スプラッター+サイコ+キッズ怖い系?
ごった煮のような不思議なテイスト…に私は感じたんですよね。
それでも、これがスプラッターの原流なのかと楽しめたし、ラストの妙な明るさも嫌いになれない感じです。