爆笑科学少年と言うよりは脱力科学青年であったがこれは傑作、冒頭のペンギンカフェオーケストラをバックに颯爽と手造り路面電車（！）で駆け抜けていくシーンから確信めいたものがあった。その為に職と収入を失った主人公が空き部屋を貸す事になり、そこに前科者とその情婦が転がり込んでくる。主人公は前科者に感化され…る訳でもなく持ち前の科学力を駆使して犯罪に加担して行く事になるが、その描写がいちいちロボコンみたいで面白いし、その過程で主人公を能無しと見下していた前科者との間に奇妙に関係性が築かれていく。実社会ではなんら意味をなさずむしろ蔑まれる主人公の研ぎすまれた感覚のベクトルがこれまたアウトローである前科者との間でビタっと合致していく快感、走行中に二分割してバイクとして自走可の乗用車なんてもはや空飛ぶ車より人類の夢だろ…。やってる事は犯罪だし褒められたものじゃないがコメディとして最後まで良質、発達障害をただ一般社会と合致しないからと排除する風潮に一石を投じる作品としても非常に有用。つかもうペンカフェが全編にフューチャーされてる時点で傑作なのよ…。

1986年　オーストラリア🇦🇺

邦題に偽りあり、とりあえずマルコムは“少年”ではない
30歳代くらいのおっさん笑

ちょっと知的障害はあるが路面電車が好きで発明が好きなマルコム
お金の為に自宅の一部屋を貸すことに…

世間知らずのマルコムはその後犯罪に手を貸すことになるんですけど、どこかほのぼの

ラストもほんわか心温まるオーストラリア産コメディでした🚃

• #ポケ2023年劇場鑑賞
• #サム・フリークス

荒唐無稽なギミックは一周まわって依存性あり。灰皿多すぎるくだりはあほすぎて腹筋崩壊