覗かれる人妻 シュレーディンガーの女の作品情報・感想・評価・動画配信

「覗かれる人妻 シュレーディンガーの女」に投稿された感想・評価

CTB

CTBの感想・評価

3.5
元自衛官役のオヤジがベテランプロレスラーみたいな良い身体をしていた。全日本のファミリー軍団に居そうな感じ。最後のノック、良かった。真っ当に生きられない二人の心が通じ合う。ちょっとジーンと来た。
アトミ

アトミの感想・評価

4.0
80点

「シュレーディンガーの猫」というのは量子力学の矛盾点をついた思考実験だから、

「現実は観測される事ではじめて存在する」

って事を言いた訳じゃないんだけど。

確かに「観測実験」となると「執拗な覗き」という言い換えも可能だなとちょっと感心した。

が、「シュレーディンガーの覗かれる人妻」となると「エロい状態と、そうじゃない状態とが同時に存在」している部屋を妄想(思考実験)し、悶々とする覗き魔。
でなくちゃならないな。

まぁとりあえず細かい事は置いといても、観るものを惹き付けるのが上手い監督だと思う。
ちょっとワクワクしちまう。

てか、この人妻。
毎日真っ裸で家事をし、覗き小屋で働いている。
旦那からすると「箱の中の嫁は理想の嫁と、そうでない嫁とが同時に存在」するわけだから「こちらの事を指している」と考えるのも可能。

ラストもいい。

セクシー映画ではあるが、これは「おもしろい映画」。
見る/見られるから、見せる/見られるに反転し、また見る/見られるに戻る構図。夏の爽やかさの爽やかな夏の一コマ。
CHEBUNBUN

CHEBUNBUNの感想・評価

5.0
【日本にも既にあった『パラサイト 半地下の家族』】
映画仲間に会うたびに城定秀夫作品を観るんだ!と言われる。城定秀夫はパッケージを観ると、俗なエロ映画というイメージがあるのだが、観ると非常に高度な技法が使われているんだとか。人にオススメされた作品は基本観るスタンスの私はようやく城定秀夫映画童貞を捨てて観ました。

みすぼらしい男が双眼鏡で何かを覗いている。どうやら競馬のようだ。前のめりになりながら馬を観測しているのだが、突然彼は券を投げ捨ててしまう。馬を見せなくても、試合結果を説明しなくても「競馬に負けた」ことが仕草で分かる。次の場面で彼は、向かいの家を覗いている。官能的な女が、壊れた扇風機を置く。次の場面で、その扇風機は男の部屋の中でぎこちなく回る。これだけで、「男が扇風機を持ち帰った」ことを表現する。また、彼の社会的地位の低さを表現する描写も工事現場で先輩に暴力を振るわれる描写を2つ用意するだけで説得力を持たせてしまう。

この三場面で城定秀夫は只者でないことが感じ取れる。

「現実は観測される事ではじめて存在する」

《シュレディンガーの猫》が意味する観測されるまで実態は安定しない事と、《覗き》を関連させて、驚くべきことに『パラサイト 半地下の家族』に匹敵するスリリングな潜入劇が展開されていく。

モンスターのような男を介抱する向かいの女が気になってしょうがない男は、飲み屋で男がカノジョに《シュレディンガーの猫》を話している様からインスピレーションを得たのか彼は一線を超えてしまう。飲み屋でカップルに暴力を振るうも、返り討ちに遭い道端に気絶していた彼の前にあの女性が通過する。「観測するまでは分からない。もしかしたら美人も観測されていないときは、違うかも知れないし、そもそも存在がないのかも知れない。」そんな男の言葉を思い出したかのように、彼は彼女を追跡する。そして、覗き部屋に辿り着く。そして彼はマジックミラー越しに、彼女の裏の顔を知るのだ。彼女の裏の顔を知りながらマスターベーションすることに快感を覚えた彼は、定期的に覗き部屋に通い始め、さらにはデリヘル嬢を呼んで、向かいの窓を眺めながらセックスに励むようになる。

「現実は観測される事ではじめて存在する」

無意識に植えつけられたシュレディンガーの猫から来る増幅された覗きに対する渇望は、ボヤ騒ぎでさらなる一線を超えてしまう。タバコの火が原因で、煙がモクモク上がる向かいの家。男は焦り、無断で侵入して火元を消す。しかし、うっかり部屋にあったベッドの上で妄想セックスを行い、そのまま寝込んでしまう。当然ながら女が帰ってきて、修羅場になるのだが、彼女が家では裸で過ごしていること。そして彼女が介抱する男が認知症で、自分のことを正しく認知できないことをキッカケに、押入れの中から彼女の生活を覗きこむことになるのです。

そして段々と寄生虫のように大胆に家のものを漁るようになる。

まさしく『パラサイト 半地下の家族』で描かれる豊かな家に寄生しスリリングに乗っ取っていく過程をエロ映画でやってのけてしまっているのだ。かつて、ポルノ映画、官能映画がその俗に反して高度な技術を試す場所となっていた。《覗く》行為で言えば、若松孝二が『壁の中の秘事』で団地に押し込まれる専業主婦の退屈さを覗く行為から増幅していった。

城定秀夫監督は、日活ロマンポルノ時代が持っていたエロスと実験精神の邂逅を大切にしている監督だと感じた。これは新作『性の劇薬』も観なくては!
70分で様々な愛のかたちを見せてくれる城定監督作品。今回もマトモに考えたら相当ヤバいシチュエーションの中、「見る者」と「見せる者」の役割から生まれる繋がりをサラッと軽やかにユーモアを交えて(ラストは不覚にもちょっとジンワリくる感じで)描かれた物語でした。でも登場人物が皆、マトモじゃないのでお薦めはしません(笑)。
「オースティンパワーズ」でもやっていたが、見えそうで見えない絶妙なカメラアングルが面白い。
何気ない小道具、カメラ配置を何度も試し、何回もテイクしたのだろうか。
てぃだ

てぃだの感想・評価

3.5
量子力学とか出してきて妙に哲学ぽい(ちょっとだけ)。スイカの種飛ばし笑ったwwこんなんありか。コンコンの音がやたら印象に残る。「見るだけ」担当と「抜き」担当が分かれてるのだけど後者の娘が仕事とはいえ終わったあと「おつかれさま」ってちゃんと言うのは偉いと思う。映画鑑賞てのも所詮は「犯罪ではない覗きなんだよねってのを改めて感じた。親父さんのキャラがもっとぶっ飛んでればよかったのに
お友だちが城定秀夫監督作品にどハマりしているとのことでちょっと確認したら配信に結構あるしCSでもやたらと放送されてるのでテキトーに一本鑑賞。深刻な変態事案なのに気楽なコメディだし思いのほかテキパキしてるし確かに面白い。余裕ある範囲で今後もときどき観てみます。
うちだ

うちだの感想・評価

3.0
全裸そうめん(笑) 最後の居酒屋で再会からのマジックミラー越しにノックで合図、文学的でちょっと良かった。
冒頭からわずか3、4カットで話を分からせる。展開を予想させる。濡れ場になるとどうしても停滞してしまうピンク映画のジャンル的欠陥を補うようにして、記号的表現やクリシェを盛り込みつつ、ときにそれを逸脱する。

覗くということよりも、その距離自体がエロに繋がるという主題は『悦楽交差点』と同じ。覗き役と覗かれ役が同じ家屋、同じ部屋に居ても依然として距離を存在させていて、それをエロだけでなくユーモアやサスペンスとしても機能させているのが面白い。
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