茜

エンティティー/霊体の茜のレビュー・感想・評価

エンティティー/霊体(1982年製作の映画)
3.0
シングルマザーのカーラが実体のない霊によってレイプされてしまうという実話を基にしたホラー。
精神科に行っても解決しない、周囲の人間にはなかなか信じてもらえない、一体どうすれば…っていう話。

とにかくカーラ役のバーバラ・ハーシーさんの演技力に尽きる。
姿が見えない物に犯されるという設定に説得力を持たせるのってなかなか難しいと思います…一歩間違えればギャグみたいにになりそうだし。
でも彼女の演技は(いやらしい意味ではなく)とてもリアルで迫力もあるし、表情から悲惨さが伝わってくるのが単純に凄いと思った。
ただ彼女の演技に反して、霊体が襲ってくる時に流れてくるデン!デン!デン!デン!みたいなBGMは完全にギャグ。
特徴的過ぎてやたら印象に残るし、毎回流れてくる度に面白くなっちゃうのが困りもの。

でも映画として面白いかと言われるとイマイチ…。
この手のホラーにしては126分と長尺で、予想はしていたけどやっぱり所々で眠くなってしまう場面もチラホラ。
映像として面白い部分も沢山あるんですが(カーラが霊に乳揉まれるシーンはどうやって撮ったのか凄く気になる!)基本的に人間ドラマがメインで派手さがないからちょっぴり退屈。
しかも長々と時間をかける割に終わり方が中途半端でスッキリしない。
実話を基にしているから仕方ないのか?でもやっぱり雑な気がする、考えるの飽きちゃったのかな。
設定は充分面白いだけに、もう少し映画映えするラストを見せて欲しかった。
茜