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ピノキオのRのレビュー・感想・評価

ピノキオ(1940年製作の映画)
3.7
幼少期に見た映画で、ホラー以外でインパクトが残ってるのがピノキオなので、ピノキオ見てみた(^^) 当時、うちに絵本もあって、それも何度も何度も読んだ記憶あり。で、イメージとして残ってたのが、嘘ついて鼻が伸びる、と、耳が生える、と、クジラに呑み込まれる。全部ありましたねー。ただストーリーは全然覚えてなかったので、なるほどーそういう流れでそうなるのねー。というのが面白かった。基本はなかなか激しきモラルテール。常にものすごハイな爺さんが作ったパペットのピノキオに、命を吹き込んだブルーフェアリーは、ちゃんと良心(としての任務を賜るコオロギ)に従ってまじめに暮らしたら、人間の子にしてあげると約束して去って行くのだが、これがピノキオにはなかなか難しい。学校初日の登校中に、君みたいなパペットならサーカスでスターになれるぜ!と誘惑されてそっちになびき、お次は、子どもが何でも自分の自由にできる国に連れて行ってやるぜと誘惑されて流される。かなりピリッとした皮肉が効いてて、サーカスで人気を博したピノキオを見て、コオロギが、スターになったらもう良心はいらなくなるよね、と言って去って行くの笑えたし、自由の国では、美しい建物や美術を破壊し、タバコを吸ってビリヤードで遊ぶみたいなのを自由のシンボルとしてて、面白い時代やなぁ、と。現在に比べたらだいぶアグレッシブ。現代はみんなベッドの中でYouTube。自由の国なんて行かなくたって、毎日サーフィン🏄!ってほどの積極性もなく、ただおふとんの中でだらだら漂流笑 ま、それは置いといて。で、クジラのシーンは、ピノキオが爺さんを助けに行くんやね。てっきりピノキオが悪いことして勝手に呑み込まれるんだと思ってた。ノリは全体的にやっぱ子ども向けなんで、大人のボクが見てもそれほど興奮や感動はなかったけど、ワンシーンワンシーンの画がほんとに素晴らしい!当時のディズニーアニメには手作りのあたたかみと嬉しさがこめられて、ほんとに芸術的と呼べると思う。いまのディテールがすさまじい、つるつるした感じも好きやけどね。どっちが味があるかというと確実に昔のやんな。クジラのシーンとかマジすごい。クジラのダイナミックな動きや水の動きなど、画を見てるだけで気持ちいい。あと、中盤のまったく容赦なきホラーな感じも好き。ロバたちよ!さようなら! ホントに懐かしくてめまいをおぼえるほどの作品でした。
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