LoveAnimal14

バックマン家の人々のLoveAnimal14のネタバレレビュー・内容・結末

バックマン家の人々(1989年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

バックマン家の4人の兄弟姉妹とその家族たちのリアルな日常を、笑いとペーソスで綴った胸の奥がくすぐったくてほっこりするハートウォーミングなお話です。

バックマン家の長男ギル(スティーブ・マーティン)と妻カレン(メアリー・スティーンバージェン)には3人の子供がいて、神経質でヒステリックな9歳の長男ケヴィンのことでいつも頭を抱えています。ギルは幼少の頃に"自分はいい親になる"と心に決めており、親としての正しい在り方に悩みながらも悪戦苦闘します。

長女ヘレン(ダイアン・ウィースト)は離婚しており、2人の子供…姉のジュリー(マーサ・プリンプトン)と思春期に悩む自閉的な弟ゲリー(ホアキン・フェニックス)がいます。子供たちとの関係性が上手くいかず、こちらも悪戦苦闘しております。

次女スーザン(ハーレイ・ジェーン・コザック)と夫ネイサン(リック・モラニス)にはテイラーという3歳の娘がおり、ネイサンは娘の英才教育にとても熱心に取り組んでいて、スーザンはそのことになんとなく不安を感じています。

次男ラリー(トム・ハルス)は一攫千金を狙っては借金を繰り返すいくつになっても大人になれないクズ人間。ショーガールとの間にできたクールという黒人の男の子を連れて帰郷します。そして、父親のフランク(ジェイソン・ロバーズ)に泣きつきます。

それぞれの家庭にそれぞれ抱えている問題があり、それがアメリカであろうと日本であろうとまったく変わりなく、親というものは我が子がいくつになっても…たとえその子がどんだけ親不孝だったとしても、無条件で「親」なんだよなぁ〜ってあらためて思い知らされました。

もちろん、この映画はコメディー色も豊富で実際ならもっと重くなる題材も笑いをまじえて…実に見事なストーリー展開を繰り広げてくれます。

特筆すべきは、スティーブ・マーティンの全力な父親ぶり。空回りしてしまうことも含めて、愛情いっぱいな姿勢が伝わります。
その姿を優しく、ときには強い女性と化しあたたかく見守る妻のメアリー・スティーンバージェンが最高に素敵です。

て言うか…バックマン家の人たちは全員とっても魅力的なんですよ。

ボク的に感慨深いのはマーサ・プリンプトンとキアヌ・リーブス(マーサの夫役)とホアキンの3人がおんなじ画面に居ること。
マーサはリヴァーの彼女で、キアヌは友達で、ホアキンは弟でしょ?とんでもなくリヴァーつながり!!
ちなみに、この頃のホアキンはまだリーフ・フェニックスと名乗っていて…まあ、美少年。JOKERのJの字も見当たりませんよ(笑)キアヌも若くて、いい意味でバカっぽい。だけど、大事な場面でなかなかの名言を吐きますから!

そうですね、ボクの中ではこれ以上のファミリードラマは知りません。すべてのシーンが、いちいち大好きです♡全部にきちんと意味がある。決して平らな道はなく、デコボコ道でもしっかりと前を向いて歩いて行かなくちゃ…人生を自分のものにするためにはまっすぐ向き合ってこそなんだと思います。目を逸らして簡単な方を選ぶのではなく、さんざん悩んで愛情をいっぱい注いで近道ではなく実りある答えがいっぱい詰まった遠回りの人生をボクは選びたいな。

ボクのオカンは6人きょうだいの三女。一番下だけが男で、ボクにとっては叔父さん。その叔父さんの息子(ま、従兄弟ですね)が結婚したとき、もちろん結婚式に出席しました。その披露宴の中盤あたりでボクはトイレに行ったんです。そして席に戻ろうと廊下を歩いていたら前から叔父さんがやって来ました。「叔父さんもトイレだな」なんて思いながらすれ違おうとしたその瞬間。叔父さんがピタッと立ち止まり、ボクに向かって言いました。
「おまえの眉毛は披露宴に向いとらん」
…はい?どういうこと?眉毛がなんだって?確かにボクは眉毛が薄い方で、とても立派な眉毛とは言えません。ただ、披露宴に向いてない眉毛って何?じゃあ、逆に披露宴に向いてる眉毛ってどんな眉毛?
誰かボクに教えてくれませんか?お願いします💦

すいません、急に思い出しちゃって…。
どこのファミリーにもクセの強いキャラはいますよね。うちはオカンを筆頭に特別キャラが濃厚な布陣がたくさん脇を固めております。もし、映画にしたならばなかなか面白い作品になると思いますけどね。

ま、それは置いといて。
この「バックマン家の人々」をご覧になったことがない方は是非!!とってもおすすめできる素敵な作品です✨✨
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