馬井太郎

暴走特急 シベリアン・エクスプレスの馬井太郎のレビュー・感想・評価

3.5
シベリヤ横断特急列車、季節は厳冬期だが、夏ではだめだったろうか、とふと、思ってみる。撮影隊にとっては数倍も楽なはずだ。
・・・うーん、でも、やっぱり、冬だろうな、厳冬期しかない。積雪・厳寒、広大な密室のような閉ざされた世界。自然な「カセ」になっている。出演者・クルーの苦労は並大抵ではなかったろう。
4人の男女と、ミステリアスなベン・キンズレーらが、互いに探り合う。あぶり出し絵のように、徐々に浮き上がってくる真相に否応なく引き込まれていく。
初めて観る「エミリー・モーティマ」が、いい。邦画での、いつも同じ俳優連が、持ち回りで役を演じ分け合うのと違って、このような新鮮な出会いは、外国映画の醍醐味である。
大きなスクリーンで、一度観たい! 猛烈・強力な衝動だ。