クレール・マルシャンがアマチュア合唱団とオケを作り上げていくドキュメンタリー。発表曲は「真夜中のミサ」。子供とシニアの練習が交互に流れます。映画というよりも練習日誌なのですが、歌い手の彼らの成長は立派なドラマでした。うたの心を育てるわかりやすい指導と、ピュアなきもちで音楽を楽しむひとたちの姿を見て、いつのまにか歌に夢中になってしまう。

歌って、本来こうして筋トレのように鍛えながら、1曲ずつ分解して考えて、技術と言葉と心をこめて作り上げるものなんだよな。撮る側も指導する側も、歌う人たちも皆が音楽を心から楽しんでいて、アァ最近わたしは音楽を消費してばかりいるなあと反省しました。
レッスンでは｢力を抜いて｣｢軽やかに｣と何度も指示がありました。自分に夢中になるとなかなか軽やかになれない。なにごとも力を抜けるぐらいうまくなりたいものです

アマチュア合唱団の練習を撮ってる。指揮のクレール・マルシャンかっこいい
シャルパンティエ『真夜中のミサ』
ハイドン『罪なき幼な子の祝日のための晩課』

ネタバレ
タイトル通り「合唱ができるまで」の過程

ひたすら演奏会へ向けてのアマチュア合唱団レッスンの映像に終始。
各パートのレッスン場面では音楽素人でさえヘタと分かるレベル。
徐々にうまくなっているのだろうけどはっきりそうわかるわけでもない。

楽器演奏家達は相応の教育を受けているので、指揮者の意図を即理解し音に反映されるのがよく分かる。

そして全体の音合わせの段階ではオヤッと思えるほど上達しているのが感じ取れる。
それでも指揮者はもう一段と拍車をかけ、皆もそれに応え確かにコーラスのメリハリが明確化。

ラストは演奏会本番。合掌が進む中エンドロールとなる。

クラシックを多少たしなむ程度の人間でも途中しんどくなる程なので、皆がポジティブな感想をもつのは難しいだろうなと思う。
しかし、「合唱作品」を完成させる過程はかくも地道なものかと認識できたのは私にとって収穫。

おじさんたちも恥ずかしげにレッスンに励んでいたが、間違って私が合唱隊に加わるようなことがあったら、じじいの恥じらいをかなぐり捨ててレッスンに参加したいものだ。できるか分からないが笑。

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