当時の二十歳あたりの若者の恋愛観がよく反映されていて、現代との違いを楽しめる。大学生の男女がジェンダー論について斬新な意見を交わしたり、愛人や不倫など関係性やテーマが生々しいことも多いが、それを上品な話し方や振る舞いがカバーしていて、綺麗なストーリーになっている。女性のカラフルなコートとスカーフを頭に巻く流行していたファッションは華やか。平気で愛人を誉めて認める器の広さが無限大な、小説家と議員の妻が素晴らしかった。

吉永小百合と高橋英樹の組み合わせも悪くないなと思った。

今とは違う恋愛や結婚観。当時としては新しい考え方だったんだろうな〜
政治家に愛人が何人もいて、スタッフにセクハラとか今では考えられない。良く言えば大らかな時代。

2024-221
May-1

わーん素晴らしい。秋田から上京して共同生活の3人娘のそれぞれの恋愛、セックスと結婚観。部屋にお客さんくると必ずささっと着ていたちゃんちゃんこをクロゼットにしまう文化服装大学に通う十朱幸代。好きだった先生の山田吾一との苦いやりとりのシーンにやられる。3人のなかで十朱幸代だけがまだ訛っているのは先生に未練があるからなんだろうなあ、とか。笹森礼子と菅井きんとの女同志の会話、選挙での伊藤雄之助と轟夕起子でまたグッときて。最後の夜は雨。3人が共同生活を解消しようと話し合う、まだまだ雨はふりつづいて部屋ではそれぞれのことをしながら沈黙、また話し合う。この時間の描き方最高。高橋秀樹を送って小百合が一緒に家を出るところでかかる音楽とても良い。それぞれの人生のほんの通過点。