真っ黒こげ太郎

RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3の真っ黒こげ太郎のネタバレレビュー・内容・結末

RE-ANIMATOR 死霊のしたたり3(2003年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

「前の相棒は私を裏切ったが、君はそんなことしないよな?」

いや…お前いい加減にしろよ…。
前回までの相棒のダンが幸せになってる事を祈らざるを得ない。



ハワード少年の前に突如現れたゾンビ!!!
警官によってゾンビは射殺されるも、姉のエミリーが殺されてしまう。
例によって例の如く死体を蘇らせたのは究極のどクズ・マッドサイエンティスト、ハーバート・ウェストだった…。
この事件でハーバートは警察に逮捕された。やったね!!!
(ってようやく警察に捕まったのか!!!おせーよ!!!ってかあの前作から生きてたのかよ!!!)

それから13年後、刑務所で他の囚人と同様に服役していたハーバート。しかし捕まえたネズミでこっそり実験を行ったり、刑務所長にもふてぶてしい態度を取ったりと、ムショ内でも相変わらずクソ野郎っぷりを発揮していた。

そんな中、成長して医者になっていたハワードは診療所の先生として新しく赴任してきた。
ハワードは彼に復讐するために来た…と思いきや、なんと彼を助手に指名し、死体蘇生実験の手伝いを申し出るのだった!!!
二人はこっそり新薬の研究に精を出し、”ナノプラズマによる新たな死体蘇生術”を編み出すのだが…。



マッドサイエンティストがによる怪しい実験の末、大騒動に発展してゆくスプラッター・ホラー。
ラヴクラフト氏の小説「死体蘇生者ハーバート・ウェスト」の映画化作品である、「死霊のしたたり」シリーズ3作目にして現時点での最終作。


そんなこんなで現時点での最終作。何故か一気観してしまった。www
んでもって今回も前作からお話が繋がっているのですが、やはりと言うか何というか、ハーバートはやっぱし生きていた!!!wwwww
(まあ前回は生死不明な感じでしたからね、今回は前作に比べたら矛盾は少ない方かな。w)

そしてとうとう、これまで外道の極みともいえる所業を重ねてきたハーバートが、ついに警察の御用に!!!!!!
(やっと、やっとか!!!遅すぎるよ!!!「ハチェット」シリーズ並に警察介入が襲いよ!!!w)
しかし、刑務所内でも相変わらずなマッドサイエンティストっぷりを遺憾なく発揮しており、ムショ内で新しい相棒が出来てからは何時もの様に死体蘇生に精を出し、最終的にはゾンビの群れが現れてパニックになる毎度おなじみの展開と化します。w


そんな感じでお話自体は前作や前々作から全くと言っていい程進歩しとらん感じだが、今作は愉快な要素が多分に増えたりしたお陰で、シリーズの中でもかなり楽しめる内容になってました。
今作はビデオスルーになり、一部でも評判の悪い一作らしいのですが、個人的にはメチャクチャ面白かったぜ!!!

今回は監獄が舞台になったからか前半の死体蘇生のドラマも中々面白く観れる。
刑務所長が前々作の変態教授以上の悪党だったり、ヒロインが色んな意味でとんでもない事になったりと、色々と愉快で単純にお話にダレる個所が減っていのが嬉しい。

後半はムショで暴動が起きそれに乗じてゾンビも大暴れするためクライマックスが割と早く展開される。
今回はあの変態生首教授は出てきませんが、代わりに色んな意味で個性的な面々が大暴れし、「お祭り騒ぎ感」を感じれる賑やかな内容となっている。
映画自体は低予算感あるけど、”刑務所の暴動”と言う形になったからかクライマックスのパニック描写は賑やかさがあるし、警察やSWAT部隊(あまり役に起たないw)も乱入してきて、今までの小規模なパニック以上にスケール感を感じられる展開で満足。
(と言っても、今回のスケールも過去作と同じくらいなんだけどね。w)

クライマックスは悪趣味とギャグを凝縮し、趣向を凝らしたカオスっぷりを遺憾なく発揮した映像のオンパレード。

ヒロインの人格が悪に支配されサディスト化するという、その筋には堪らないヒロインの変貌っぷり。
変貌したヒロインに苦悩する、新相棒のハワード。
(2作目といい、「バタリアン・リターンズ」といい、ユズナさんこういう悪趣味苦悩ドラマ好きだな。w)
ネズミの遺伝子をブチ込まれて若干クリーチャー的になる悪の刑務所長。
暴動の際にヤクを集め周り、順当にグチャ味噌ゾンビ化してゆく囚人。
「ゾンビ3」を彷彿させる乳噛みつき。w
切り落とされたナニがノーモザイクで(!)ガンガン映る!!!w
挙句ナニも動きだしネズミゾンビとワチャワチャ!!!w
そしてこんな状況になっても相変わらず化学探求を忘れないキチガイハーバート。w

とまぁこんな感じで(って全然分かんねぇよ!w)最後は今までにない大混乱っぷりで、キチガイのハーバートが比較的マトモに見えてしまう程のカオスっぷり!!!!wwwww
余りのカオスっぷりに、イカレ野郎のハーバートまでもギャグをぶっかます始末。w

グチャ味噌ゾンビ囚人「おいダンナぁ!!もう少し薬くれよぉ!!!もっとブッ飛びたいからさぁ!!!」
ハーバート「もぉじゅーぶんだろぉ!(やれやれ感満点で)」

そりゃこんなカオス空間にほうりこまれたら流石のハーバートも呆れるわな。w

特殊メイクは前作同様にスクリーミング・マッド・ジョージさんが担当!!!
1作目や2作目に比べるとグロ描写は減ってるし、2作目の異様なクリーチャー的ゾンビも鳴りを潜めている。
でもそれを悪趣味なゾンビ達の特殊メイクは良く出来ているし、クライマックスではこれでもか!とスプラッターでグチャ味噌なグロ描写のオンパレード!!!
コメディ要素も相変わらずで、オーバーリアクションなBGMやキャラは完全にやりすぎギャグの域に達してて、悪趣味が極まってるにも拘らず全くゲンナリせずに愉快に楽しめた。
(まぁ、それでもグロ苦手な人にはキツイかもしれんが。)


難点としては、今回はあの生首教授が不在な為に変態チックなシーンが減ってたり、前作のクリーチャーに比べるとゾンビのインパクトも少し弱めなのは難点。
まぁクライマックスでは乳齧りやナニがゾンビになってたりと寧ろ前作同様に悪趣味なのだが。w


そんなこんなで、今回はシリーズの良い所を上手く抽出したからか、シリーズの中でもかなり愉快な一作になってて満足いたしました。
3作目という事で一部では悪評も多いですが、1作目や2作目の悪趣味っぷりがハマった人なら存分に楽しめるでしょう。その筋の人には大変オススメです。w


と言う訳で最後まで楽しく観させて頂いた「死霊のしたたり」シリーズ。
どれもエログロ悪趣味でグチャ味噌感溢れる素敵なシリーズでした。
今作で一応最後の作品になっているが、今回はフィナーレに相応しい最高のお祭り感だったのではないかと。
(ただ今回のラストを見るに、また続編が作られそうな感じではあるのですが。w)