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ザカリーに捧ぐのRのレビュー・感想・評価

ザカリーに捧ぐ(2008年製作の映画)
4.6
とーんでもない話やった…見終わったあとのズシーーーンと重い感じがたまらない。って言ったら不謹慎になるでしょうか。とある殺人事件の被害者の家族を追った実話ドキュメンタリー…ってか、発端は、監督自身が被害者の親友で、被害者の残したまだ幼い息子ザカリーに、お父さんがどんなに素晴らしい人だったかを伝えるためのファミリームービーを作ってるとこから始まる。この映画が大変面白いのは、さすが現実を時間通りに追ってるだけあって、どんどんさまざまな状況が変化していって、それに従って当初のファミリームービーという目的もどんどん変わっていく点。なぜ、どのように目的が変わっていくかが、見所ではあるんやけど、これがあんんんまりにもヒドイ。心が刃物でえぐられるような恐ろしい痛々しさで、見てるのがつらくなる。こんな現実があっていいのか。いや、いいわけない。って思ってる間に、グイグイ目まぐるしくいろんなことが変わってくるのです。最悪な展開へと。てか、これは何にも知らずに見たほうが確実に面白いし、衝撃度合いが高まるため、パッケージ裏の説明書きすら読まないほうがよいと思われる。オレも読んでなくてほんまよかったわー。何も言わずにただ勧めてくれた友人よ、thanks. ほんとはいつもみたいにグダグダ持論を述べたい気持ちもあるが、これに関しては慎みます笑 ただ、最後の問題提起と主役老夫婦の活動から、ズシリと重いメッセージを受け取ったあとに、もう、涙が一気にぶわっと溢れて、思わず嗚咽が漏れてしまった。 描かれ方が一方的過ぎて良くないんじゃないかという意見もあるようだけど、個人的には、どう考えてもあのババアに正当な言い分があるようには感じられなかったし(てか、人殺してる時点で、そもそもそんなものはない)、ドキュメンタリーにしろ劇映画にしろ、当然ひとつの意図に向かって作られてるわけやから、監督の主観こそが大切なわけで、別に事実を捻じ曲げたり捏造したりしてるわけじゃないし、そこ責めるのはポイント外してると思うんだよね。だってそれ言い始めたら、小説も、絵画も、芸術写真も、全部ダメになるではないか。むしろ主観的な色合いが濃いからこそ、ハートに訴えかける面白い映画になるのではないか。なので、個人的には、プロパガンダ映画であっても、それの何が悪い!って思う派なんすよね。面白ければ、それが何より。ま、でも、大半のプロパガンダ映画はまた別の理由で、面白くないものが多いと思うのではあるが。まぁとは言え、どれだけ出来が良くても、嫌いな映画もあることは確かで……はっ、気づけばまたグダグダ長くなっている笑 やーめた! いや、ほんと、めちゃめちゃ面白かった! リアルに衝撃。おやすみ。
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