当選を目指すヘンリー上院議員の娘ジャネットに恋をした、とある街の闇社会を牛耳る男マドヴィック。彼はジャネットを理由にヘンリー上院議員を支持するが、実はジャネットは彼のことではなくその右腕的存在のボーモンに想いを寄せていた。ある日、ヘンリーの息子が殺される事件が起き、ボーモンはマドヴィックの指示で犯人を捜すことになるのだが…。

『マルタの鷹』で知られるアメリカのミステリー作家ダシール・ハメット原作。クラシック映画女優の中での”推し”の一人であるヴェロニカ・レイクお目当てで鑑賞。アラン・ラッドとヴェロニカのコンビ作はたくさんありますが、出会い頭のシーンのロマンチックさで言ったら、本作が断トツ！！美男美女が一瞬で恋に落ちる…という、絵に描いたようなシーンなのですが、アランとヴェロニカのクール・ビューティーさが相まってため息が出るくらい素敵。その後のやり取りも、上司のために自分は身を引こうとあえてジャネットにそっけなく振る舞うツンデレっぷりと、素直に想いを打ち明けられず思い悩むジャネットのいじらしさが際立っていて終始キュンキュン。フィルム・ノワールでこんなにキュンキュンすると思わなかった（笑）。

有力者の息子の殺人事件をめぐり錯綜する男同士の友情や裏切りも見ごたえたっぷりだし、良い意味で男臭すぎないクールな魅力のアラン・ラッドもさく裂していて、フィルム・ノワールがやや苦手な私でも最後まで楽しんで観られました。
とにかくヴェロニカ姐さんの美しさにため息。たまに髪をアップにしていたのが珍しい！

The ハードボイルド!!

町の裏権力者の親友ポールにかかった殺人容疑をはらすため、言葉通り体を張り知恵を振り絞って奔走する賭博師ネド。
ポールには動機がありアリバイはない。マフィアもどきで気が短く手が早い。
それでも彼の「殺ってない」の一言をネドは信じる。

犯人はわからないまま進むので、ここまでネド頑張ってるのに犯人がポールだったらどうしよう…と心配してしまうくらい、命も恋もかなぐり捨ててどこまでも真実を追求するネド。

男の義理と友情はラストシーンまでとにかく熱かった。二人共いい男だぜ！

あまりこの手のものは観ないので、古い作品ながらとても新鮮で楽しめました。

《映画史上の名作15 @ シネマヴェーラ渋谷》にて


342/2016

• #a_2016劇場鑑賞

連休は母と飛騨高山美術館へ𓇬⸝⸝₊

アール・ヌーヴォーとアール・デコ専門の美術館ෆ
ミュシャのポスターもカッコ良く、展示も幻想的でガレ、ティファニー、ラリックの美しいガラス作品に目も心も癒されました˖ ⟢

なので…ガラスに纏わる作品を!!

そしてもうひとつはヴェロニカ・レイクを観たくて♡︎《ハーフカーテン》、あるいは《ピーカブー》(いないいないばあ)と呼ばれる彼女の波打つ長い髪で顔半分を隠すようなスタイルは当時40年代の女性の憧れ、永遠の美女のシンボルとなったそうෆ ロジャー・ラビットのジェシカの髪型も、彼女から…⊹



今作は《マルタの鷹》の著者ダシール・ハメットの同名タイトルであるハードボイルド小説をスチュアート・ヘイスラー監督が映画化


来たる州知事選に立候補しているヘンリーを支援し、政界に興味をしめす街の顔役でならず者のポール(ブライアン・ドンレヴィ)

彼の片腕でもあり親友のクールなエド(アラン・ラッド)

このふたりがヘンリーの娘ジャネット(ヴェロニカ・レイク)に恋心を抱きます

そんな折、賭博に溺れたヘンリーの息子でジャネットの兄テイラーが不審死で発見されます

その死を巡って、ポールの宿敵ニックは彼を陥れようと画策

エドはポールのために単独で真相を突き止めようとしますが…



　　　｡:+*.゜｡:+*.゜｡:+*.゜｡:+*.゜｡:+*.゜｡:+*.゜



窓ガラス、ビールのジョッキ、ショットグラスなどを使ったタイトルに纏わる演出も散見…特に軟禁されたエドがガラス屋根を突き破って落下するシーンは見どころ✩⃛

他にも酒場で女性がピアノを弾きながら《I Don’t Want to Walk Without You》を唄うシーンやエドが敵陣に乗り込むシーンなど、空間を捉える巧みなカメラワークに目がワクワクෆ

ストーリーは二転三転と展開も早く、若干人物の相関関係の複雑さも相俟って、欲を言えばもう少しじっくり観たかったです…ს

イケオジのアラン・ラッドはモテモテで頭の回転も良いのですが、見掛け倒しのヨワヨワს

ニックの手下ジェフにフルボッコにされ、せっかくのイケオジの顔がフランケンの怪物みたいに…可哀想〰︎ს

ハリウッドスターにしては168cmと小柄なアラン・ラッド、ただヴェロニカ・レイクも150cmと小さくふたりはお似合い♡︎

ポールはエドとは違い、無頼漢っぷりが滲み出ていて腕っぷしも強いタイプのε(ε* ´灬` )эｲｹｵｼﾞ…ただ、心根は優し〰︎い ⸝⋆

とても不思議な魅力のヴェロニカ…スターらしい派手さは全くなく、抑揚のない話し方…とてもアンニュイでふんわりとした雰囲気…ただ、プライベートはかなりのトラブルメーカーだったらしいですს

今作、エドとポールのブロマンスの中にジャネットを巡る三角関係…並行してジャネットの兄の死が絡み、見えそうで見えない真相…

ラストはハードボイルドなのにあったか〰︎い粋な結末…男の友情の美学、ステキだなぁ〰︎♡︎



✎︎ ヴェロニカ・レイクのハーフカーテン •̩̩͙*˚

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• #ヴェロニカ・レイク