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血に飢えた島のhorahukiのレビュー・感想・評価

血に飢えた島(1965年製作の映画)
3.7
カナザワ映画祭in神戸映画資料館!!
ガンの研究から生まれた亀みたいな触手モンスターが島民を次々に骨抜きにしていくSFホラー。
ちなみにカナザワ映画祭では『触手の蠢く島』のタイトルで上映されてました。

これ前から見たくてclipしてたんですけど、レア度高くて困ってたら、カナザワ映画祭でやるということで行ってきました!今回のカナザワ映画祭は後何作か見る予定ですが、完全に本作目当てです。

あらすじ…
イギリス本島から離れた小島。そこで人々から隠れてガンの研究を行っている研究者がいた。研究の最終段階に入った頃、島の洞窟で皮膚がグニョグニョになり骨が無くなっている死体が発見される。島の医師は原因がさっぱりわからず本島から権威である2人の医師を連れてくる。協力して原因を解明しようと奮闘していると、研究所の奥からグロテスクなモンスターが現れ…。

めっちゃ面白かったです♫
作品全体から溢れ出るB級感が最高!舞台を整えるための無理矢理感溢れる展開のテキトーさがまずツボ。モンスターの造形も物凄く安っぽくて大好きだし、そもそも進んでるのか止まってるのかわかんないレベルの移動速度で全く緊迫感がない(笑)途中で放射能防護服着るシーンがあるんだけど、わざわざお着替えシーンをノーカットで見せる謎演出もたまらないです!

劇場からもチョコチョコ笑い声が上がってて、こんな古いポンコツB級映画を大勢で見たことがないのですごく新鮮で楽しかったです♫

でもそういうポンコツなところは置いといて、住人たちが一丸となって脅威に立ち向かうってのが私的に大好きなんですよね。指揮を執ってるのは他所者の医師2人なのに、村長含め誰も嫌な顔せず、力を合わせ突破口を探っていく展開は王道ですが大好き。

そして本作のモンスターは銃すら効かない程、外的ダメージに滅法強い上に6時間ごとに分裂するので、異常な速度で数を増やしていくんですよね。そんな感じで設定上めちゃくちゃ厄介なやつだから、映像的に大したことなくても、色々と想像することによる恐怖はしっかりとあって良かったです。

冒頭の伏線を回収しての幕引きも丁寧だし、人類の発展とその代価的な当時のSF映画によくあるテーマもサラリと盛り込んでるのも抜かりないですね。日本版はVHSしか出てない上に、価格がかなり高騰してるので手が出せないのが残念。面白かったからソフトが欲しい!
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