軍人クラブの花であるロレインは、速記の仕事に就くべくワシントンに向かう道中ニューヨークに立ち寄り、ひょんなことから戦争の英雄であるトミーと出会いたちまち恋に落ちる。そこでミュージカル女優だと嘘をつき、ショーで無理やり支配人に歌わされるがそれが思いの外好評を博し...。

ベティ・グレイブル主演の絢爛ミュージカル。戦時中兵士たちが希望の光として持っていた、ピンで壁に留められる写真に載る女性たちを「ピンナップ・ガール」と呼びますが、実際に第二次世界大戦中抜群の人気だったというベティ。そんな背景からも推察できるように、本作はちょうど日本とアメリカが戦争をしていた暗い時代に作られただけあって、随所に戦争の陰が垣間見えます。
しかし、途中マーサ・レイが歌う歌詞にもあるように、そんな暗い世相を忘れて楽しもうというメッセージも込められているようで、とにかくミュージカルシーンがハイレベルでした。コンドス・ブラザースによるタップ、ローラースケートグループによる圧巻の演技、そしてクライマックスの女性兵士たちによる行進。同時期に流行っていたMGMミュージカルとはまた違った、FOXミュージカルとしての光る部分がたくさん備わった隠れた傑作でした。
ベティも健康的なセクシーさと可憐さがまた良くて、本作でのミュージカルスターと速記の秘書を早変わりして恋をやりくりするコメディエンヌっぷりがとっても魅力的でした。
『殺人狂時代』のマーサ・レイや、『お熱いのがお好き』のジョー・E・ブラウンなど脇を固める役者さんも豪華！

明るい展開からは分かりづらいですが、当時アメリカはまさに踏ん張りどころのタイミング。ピンナップ写真を心の拠り所に、必死に戦っていた兵士たちがいたことを思うと彼らの死が本当に偲ばれます。ただ楽しいだけでなく、当時のアメリカの戦意を高揚させるための映画としての機能も持ち合わせている点が他のミュージカルとはまた一線を画しているところ。想像以上に深い作品でした...！かなりオススメ。

笑顔

ミズーリの軍人クラブのマドンナであるローリーは、ニューヨークで海軍の英雄と恋に落ち……

才能
有名人になると

華やかなショー
歌とダンスが楽しめます

ドタバタ
ロマンスはどうなるか

展開は普通
戦争要素もあり

美女たちが良かったです

ベティ・グレイブルって、もともとゴールドウィン・ガールズっぽくて、経歴見たらカンターものに出てるっぽいが全然知らなかった。
戦中ということで、恋のお相手は海兵だし、ラストは女兵士の行進(本物の兵士だとallcinemaでikedaさんが書いている)で終わったりする。
至る所に散りばめられているショーが、ローラースケート使っていたり、知らない二人組のタップだったりと新鮮味もある上、普通におもしろい。ミュージカルは4・50年代がいい。