茜

ムーンライズ・キングダムの茜のレビュー・感想・評価

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)
3.1
ブルース・ウィリスの贅沢な使い方。

以前から気になっていたウェス・アンダーソン監督の作品を初視聴。
本作で受けたイメージとしては、まず単純にインテリア・小物・洋服などなど、世界観がとにかく可愛らしい。
個人的に一番ノックアウトされたのは、所々で出てくるおじさんの真っ赤なコート姿。たまらなく可愛い。
映像の撮り方も臨場感があるとか特別変わっているとかではないけれど、どこか淡々とした客観的なイメージ。
役者さんの演技もそれと同じく、無表情で淡々としている登場人物が多いという印象だった。
でもその淡々とした感じが、レトロ可愛い世界観と相まって絶妙な雰囲気を醸し出してて良かった。

所謂マセガキのサムと、ちょっぴり中2病入ってる系女子スージーの駆け落ち物語は、風変わりなファンタジーのよう。
年甲斐もなく、こういうのなんかいいよねっていう憧れのようなムズ痒い気持ちを抱いてしまった。
少し古ぼけたような質感の映像と、オシャレな絵本のような世界で、緩い現実逃避を味合わせてくれる物語で、この監督の作品をもっと観てみたくなった。
茜