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蜜の味のchiyoのレビュー・感想・評価

蜜の味(1961年製作の映画)
4.0
2021/11/13
イングランド北西部の町サルフォード。何よりも、ジョー演じるリタ・トゥシンハイムの真っ直ぐな目が印象に残る。その目で見るものに偏見がなく、毒親とも言える母親、黒人男性やゲイの男性、全てに対してフラット。原作者シーラ・ディレイニーが18歳の時に2週間で書き上げた、ということも影響しているのかもしれない。ただ、まだ10代と思われるジョーの人生はなかなか波乱万丈。黒人男性と別れた後に発覚する妊娠、ジョフリーとの別れと母親との再同居、彼女の今後には不安しかない。特に、ジョフリーとの同居生活が充実していたので、彼との別れがとても辛い。その反面、現実的には彼との同居を続けるのは難しいことも分かる。ジョーからは母性がまるで感じられないけれど、胎動を感じた時の彼女は確かに母親だった。
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