140字プロレス鶴見辰吾ジラ

カルトの140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

カルト(2012年製作の映画)
3.7
【ネオ様】

“フェイクドキュメンタリーの魔術師“白石晃士が放つ奇想天外なホラーシリーズ。ヴィジュアル系霊能力者ネオ(仮面ライダーオーズのアンクやないかい!)が異形の取り憑いた家庭に突撃する。

安っぽいCGの合成なのだが、他にない異形の表現と、絶妙なキャスティングの元アイドルを味付けに狂おしいまでに体温の感じられる世界観を構築する。

結末はまさか…なのだが、異形が確実にヤバいと認識させ、ホラーなのだがコメディテイストを忘れていないし、逆に合成においての不気味の谷が作品力とマッチしていて目が離せない。ネオのキャラクターもキャラ芸人といったしまえばそれまでだが、未踏の地に足を突っ込む感じが危うくて魅力的。

純粋なホラーでないところにオカルト好きのライン取りをしているため、毒にもクスリにもならないが、娯楽と割り切るリテラシーは必要だろう。

「カルト」というタイトルと人の生理的に不快に思ういくつかのシークエンスは必見だと思う。