茜

ファインド・アウトの茜のレビュー・感想・評価

ファインド・アウト(2012年製作の映画)
2.5
1年前に誘拐され凍死寸前の状態で発見されたジルは、精神疾患を患っているが故に警察に証言を一切信じてもらえず、挙句の果てに捜査も打ち切られる。
時を経て今度は同居している妹が誘拐されるが、相変わらず警察はジルの妄想と断定して取り合わず、1年前の事件と同じ奴が犯人だと確信したジルは一人で妹を探す…という物語。

通常の映画であれば、観ている側は勇敢に立ち向かう主人公を素直に応援するというのが普通なのですが、
私も終盤まで正直ジルを本当に信じていいのかどうか分かりませんでした。
もしかしてこれは全てジルの妄想オチ?とすら考えてしまって、
観ているこちらにまでジルへの疑念を抱かせるという映画の作りが面白い。
だからこそ最後の最後まで、何が本当なのか分からずにハラハラとさせられます。

何を信じるべきで何を疑うべきなのかを見定めるのは本当に難しいことだなと痛感させられる。
ジルの立場になるともどかしいし苦しいし、結局信じられるのは自分だけなんだなって思う。
警察の立場になると、決してすぐに嘘だとは断定出来ないけれど、でも本当に彼女を信じていいのか分からない。
結局、私も最後までジルに疑念を抱いていたし、警察を責める事は出来ないなぁ…。

しかし日本版のジャケットとっても損してる感…。
もっとどうにかオシャレに出来なかったんだろうか…。
茜