茜

イノセント・ガーデンの茜のレビュー・感想・評価

イノセント・ガーデン(2013年製作の映画)
2.8
あまり後味は良くないけど、雰囲気は嫌いじゃないかも。
一人の少女が狂気を抱えた大人の女性へと成長していくサスペンス。
お耽美とサイコパスの融合といった感じで、なかなか不気味で重苦しい空気を醸し出していた。

先ずオープニングで流れるクレジット文字の配置が独特で、初っ端からこの映画の持つ世界に惹き込まれる。
物語の至るところに主人公が覚醒していくまでの伏線が散りばめられていて、
話を観進めていくうちにその繋がりや意味が次々と発見出来て面白い。
ただ余りにも主人公の成長や覚醒に重きを置き過ぎてて、話の流れとして不自然な設定も沢山あるので、
その点が人によっては「ただの雰囲気映画だ」と感じるかもしれないし、私自身も否定出来ない感はある。

ただミア・ワシコウスカの演技はとても良くて、繊細で根暗な主人公の持つ危うい感がよく伝わってきた。
この子を初めてアリス・イン・ワンダーランドで観た時は、失礼ながら何か垢ぬけない子だなぁと思っていて、
でも本作ではあの頃よりもぐっと綺麗に成長してて、陰のある女の子の役がまさにピッタリ。
終盤では、この距離でスナイパーライフル!?というツッコミ感もありつつ、銃を構える姿も凛々しくて素敵でした。
茜