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言の葉の庭のneroのレビュー・感想・評価

言の葉の庭(2013年製作の映画)
4.0
新海誠監督は、こういうしっとり言葉にしきらないドラマづくりは上手いねえ。
靴職人に憧れ未来に逡巡する高校生と、いじめられ社会から逃避を願う女教師、ともにややマイナスのモチベーションを持つ二人が、雨の新宿御苑で邂逅し、少しづつ心を通わせていく・・・。 
最少のモノローグやセリフでドラマを動かしていくこの感じは、まさに少女マンガの文法かも。足のサイズを測るシーンはエロティックでよかった。新海じゃなければもっと官能方面に振ってるとこだな。そーゆーのも観たい。
尺が短いがゆえの(しかし45分は短すぎるだろう)ラストの余韻も良かった。(あと10分あったら靴持って逢いに行くトコまでやるか?・・・それもベタかなあ) 
 
ちょっとだけ気になったのは学校での直接対面シーン。あれは会わせないままのほうが良かったんじゃないかなあ。あそこだけムダにドラマチックになってしまったような気がする。
 
画はすごく丁寧。CGの使い方が上手いのかもしれないが、雨をここまで綺麗に表現したアニメも珍しいんじゃないだろうか。
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