このレビューはネタバレを含みます
ウォレスとグルミットシリーズの最高傑作だと思う。
家計のやりくりに苦労し下宿人を集い、犯罪者と知らずペンギンを住まわせてしまうウォレス。しかも彼が望むままグルミットの部屋に住まわせてしまうウォレスの情けなさったらない。
ウォレスとグルミットのうち頼りになるのは基本的にグルミット。しかし今回はそのグルミットがペンギンのせいで家を出てしまう訳だからペンギンはもう好き放題。ウォレスを使って宝石泥棒を行うなどめちゃめちゃなことをやります。
ウォレスの愚かさと間抜けさに笑って怒り、ペンギンの頭の良さに恐れ、グルミットの不憫さに悲しむ観る側の感情としてはとても忙しい映画です。けれどクレイアニメ独特のほのぼの感でゆったりと見られるのが良し。
最大の見どころは何と言ってもラストのカーアクションならぬおもちゃ列車アクション。笑えるんだけど手に汗握る名シーンです。
次作の「ウォレスとグルミット 危機一髪」でもそうだけど、大抵グルミットが不憫な目に合うのが可哀想でもあり愛しくもある。
愛すべき名コンビの絆とサスペンスの物語である。