鍋レモン

アカシアの通る道の鍋レモンのレビュー・感想・評価

アカシアの通る道(2011年製作の映画)
3.3
⚪概要とあらすじ
人に頼まれてシングルマザーとその赤ん坊を乗せることになった孤独なトラック運転手。彼が打ち解けていく姿を描いたロードムービー。

長距離トラックの運転手ルベンは、無愛想で寡黙な男。上司に頼まれて、パラグアイからアルゼンチンのブエノスアイレスまで、赤ちゃんを連れたシングルマザーのハシンタをトラックに乗せてやることになってしまう。当初は煩わしさを感じ、ハシンタが沢山の荷物を抱えていても手を貸さないようなルベンだったが、子どもと接するハシンタや赤ちゃんのしぐさが安らぎとなってゆく。次第に2人に心を開いていくルベン。しかし、トラックは目的地に近づき始め...。

⚪セリフ
「ええ」

⚪感想
セリフは少なく、音楽はなく、事件は起きないロードームービー作品。

最初は無愛想で迷惑そうな顔をしている運転手のルベン。赤ちゃんがいるのも構わず煙草を吸おうとするしバスのチケットを買って別々に行こうとするけど段々と...。

煩わしいし、口も聞かないという態度から段々と興味、関心から共感や好感が生まれていくのがわかりやすい。

主人公が本物のトラック運転手にしか見えない。

ショートフィルムでもできそうな気はするけどこの時間の流れでだからいいのかもしれない。

主人公が水を汲む時に霧吹きみたいなやつが気になった。
マテ茶のストローも。

ショートフィルムや日常的な作品が好きな方はめちゃくちゃ好きそう。

元から情報も少なく、それを知らなくても楽しめる。
「考えるな、感じろ」感。

私だったら心が折れて序盤で降りますって言うよって感じ。

動物や人間の赤ちゃんのパワーって凄いよね。どんな動物でも赤ちゃんなら可愛いって思うし。育ててもらうために備わった力らしいけど。

今作の赤ちゃんもめちゃくちゃ可愛い。黒目大きいまん丸。かわいい服。髪ふっさふさ。大きい車怖い。
可愛い。可愛い。可愛い。

地味だけど素敵な作品。



⚪以下ネタバレ



最初は別行動にさせたり、バスのチケットを買って別々にしようとしたけれど自分が欠伸をした時に赤ちゃんも欠伸をしたことをきっかけに変わったような。

居眠り運転は怖い。
「何十年運転してるけど一度もないぜ」って言ってたけど完全寝てたよね。

途中の休憩で自分以外の人と仲良くなった時は嫉妬しているみたいで笑った。

特にルベンとハシンタの過去については語られず何故ルベンは息子に何年も会えていないのかとかハシンタは何故母に電話した後に泣いていたのかとか分からない部分も多い。

最後にルベンが勇気をだしてハシンタを赤ちゃんと一緒に出かける約束をして終了。今後の2人の関係が気になる。

「さよなら」が「またね」になるのが好き。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

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