素晴らしきB級スペクタル映画。


冒頭から肌も露わな巨乳美女と、彫刻のようなマッチョボディのヘラクレスが登場。美女はピンチをヘラクレスに救われ、二人は惹かれ合う。


B級とは書いたが、当時としてはアクションシーンはかなりの迫力で描かれていて見どころ満載。🦁のシーンはどうやって撮ったのか、面白かった😊。


惜しいのはたまに出てくる、笑ってしまうほどのしょぼい効果音か😅。
女戦士たちのシーンにも苦笑してしまったが、まあ、そういったところ含めても愛おしさのある一作ではあった！



やはりシルヴァコシナの美貌👩と、スティーヴリーヴスの筋肉💪が一番見所か。

12の難行とアルゴ号の冒険を足して100分の総集編、のような話
イアソンにオルフェウス、カストルとポルックス、まだ少年のオデュッセウス、有名な人もたくさん出てくる
筋肉あり猛獣あり美女の舞あり。しかし美女の島編はちょっと間のびしてだるい
ヘラクレスが意外と口うまくてあか抜けたキャラ。役者はヘラクレス役だけあってパーフェクトボディ
ラドンの声がゴジラ。何いってるかわかんねーと思うが

①イタリア・ペプルム映画の最高峰、ピエトロ・フランチーシ監督の『ヘラクレス』は、ミスター・ユニバースこと元ボディビルダーのスティーブ・リーブスと旧ユーゴスラビア出身の美女シルヴァ・コシナが共演した血湧き肉躍る、かつてイタリア映画界が娯楽映画の頂点に君臨していた頃の作品。この映画を観て、若き日のアーノルド・シュワルツェネッガー青年はボディビルダーを目指すことになる。スティーブ・リーブスはこの1作で映画界にペプルム（ギリシャ神話や古代ローマ史劇の総称）全盛期を巻き起こす。若い観客から見れば古い史劇の1本に過ぎないが、当時を知る人間からすると、今でいえば（と言っても30年以上前だが）まるで『ターミネーター』1本でシュワルツェネッガーが「肉体派俳優」というジャンルを生み出し、その後数多くの肉体アクションで一大ブームを呼んだようなものなのだ。②スティーブ・リーブスの相手役の当時24歳のシルヴァ・コシナも清純派で美しく、それでいて大胆な、薄い生地のミニの衣裳で男性ファンを魅了する。これは、男女のセクシーさを臆面もなく全面に打ち出し、かつよく知られたギリシャ神話や史劇をアレンジしつつ、娯楽映画に必要な要素をたっぷりと随所に投入し、それでいながら100分前後という尺にまとめ上げられた映画職人の賜物なのだ。その娯楽要素の一部を見ても、冒頭のコシナの乗った暴走馬車をリーブスが大木を根ごと引っこ抜き、それを馬車の前に投げつけて止めるシーンに始まり、コーチとして雇われたリーブスが戦士たちとマラソンの戦いに向けた様々な競技を訓練するシーン、大胆なショットと編集技で魅せる獅子退治、アルゴ船での冒険、道中のアマゾネス軍団のお色気攻撃、前王殺害の意外な真相と、怪獣まで登場するサービス精神、そしてラストのヘラクレスの一大怪力を発揮する大スペクタクル・・・これほどご馳走が並んだ映画がヒットしないはずがない。どぎついカラーの撮影はその後ホラーで名を馳せるマリオ・バーヴァで、観ると彼だとすぐに分かる。シネマスコープいっぱいに広がる古き良き時代の娯楽映画を存分に楽しめる。③リーブスはこの作品の世界的大ヒットを知って続編『ヘラクレスの逆襲』にも出演する。勿論シルヴァ・コシナも続投し、予算も大いにかけられて待望の2作目が製作された。この後2匹目のドジョウを狙って次々とペプルム映画は製作され、元ボディビルダー俳優が多く輩出されたが、このジャンルのパイオニア、リーブスを超える俳優は生まれなかった。今思うに、『ヘラクレス』は映画職人たちの創意工夫と情熱によって生み出された、まさに映画遺産の1つだといえる。ちなみにこれまで、イタリア、フランス、ドイツ、アメリカでこの映画のＤＶＤが発売されてきたが、ＳＤ画質、スタンダードサイズ、といった質の悪いものばかりだった。そういったものが出回るのは業者の問題もあるが、それを許す権利元の問題でもある。結局損をするのは観客だ。今回発売された日本盤はＨＤリマスターのシネマスコープサイズで夜のシーンも美しくクリアになっている。映画はこのように残していくべきだ。