2022/10/29鑑賞。55点。
〈あらすじ・ネタバレあり〉
エレノア(演. シアーシャ・ローナン)とクララ(演. ジェマ・アータートン)は、ヴァンパイアの親子で、200年以上生きている。
元々人間だったクララは、10代後半で海軍大佐・ルヴェン(演. ジョニー・リー・ミラー)に連れ去られて売春宿に売り飛ばされる。
ある時、客の子を妊娠したクララ。売春宿のオーナーは、中絶費用を払うよりも生まれた子供を殺した方が安くつくので、その子を産ませることに。子を守りたいクララは生まれた娘にエレノアと名付け、ノース・ヘイヴンという施設の前に置いて行った。
クララは売春宿で働き続けたが、彼女の前にダーヴェルという男が現れる。
ダーヴェルは、まだ田舎娘だった頃のクララを気にかけてくれた士官学校の生徒であり、死んだはずだった。
・・・というのも、ダーヴェルは戦時中のアイルランドで熱を発症した。ダーヴェルの前に現れた2人の学者は【癒しの力を持つ古代の神殿】が記された地図を渡し、ダーヴェルと当時の上官だったルヴェン大佐はその場所に向かった。
現地に着いたダーヴェルが単身祠に入ると死亡し、ルヴェンは帰国後ダーヴェルの遺産を全て奪った。だが、ダーヴェルは人間として死に、祠に潜んでいたヴァンパイアの手により彼らの同胞として蘇っていた。
ヴァンパイアと化したダーヴェルは、ルヴェンに復讐するため舞い戻ったが、気まぐれから彼を殺さずに【癒しの力を持つ古代の神殿】が記された地図を渡す。
ルヴェンとダーヴェルの話を聞いていたクララは、ルヴェンから地図を奪うと祠に向かい、ヴァンパイアとして生まれ変わった。
ダーヴェルと再会したクララは、自分を【ヴァンパイアの同盟】に入れて欲しいと頼むが、ヴァンパイアの掟では男しかヴァンパイアになれないと決まっている。そのため、クララは【ヴァンパイアの同盟】に追われる身となった。
孤独な人生を送るハメになったクララは、16歳になったエレノアを迎えに行って彼女をヴァンパイアに変える。そこで、エレノアがルヴェンにレイプされていた事実を知り、復讐を果たす。
以降、エレノアとクララは【ヴァンパイアの同盟】に追われながら、場所を転々としながら生きてきた。
現在。
海辺の町に流れ着いたエレノアとクララ。
クララは金を稼ぐため売春婦の格好で町を歩き、寄ってきたノエルという男がアパートメントホテル【ビザンチウム】を経営していることを聞き出す。
ノエルが最近母親を亡くしたばかりと知ったクララは、エレノアと一緒にアパートメントホテルに住まわせてもらう。
クララは【ビザンチウム】を売春宿に変え、道で体を売る売春婦たちをリクルートして働かせる。
その頃エレノアは、レストランのウェイターであるフランクと知り合う。一通り会話をして去るエレノアだったが、後日事故に巻き込まれたフランクを救ったことで再会する。
フランクの通う学校に興味を持ったエレノアは、同じ授業を受けるようになり、一緒に過ごす時間が増えるにつれて互いに心を通わせ合うようになる。
エレノアは「自分がヴァンパイアであること」を明かす。はじめは信じられなかったフランクだったが、クララの人生について聞かされたことで、フランクは信じることに決める。
クララから逃れ、自由になりたいと願うエレノアの気持ちを知ったフランク。2人は駆け落ちすることに決める。
しかし、駆け落ちする計画を知ったクララはフランクを殺害するため彼の泊まるホテルに向かう。フランクは怯える様子を見せない。そのタイミングでフランクの携帯が鳴る。電話をかけてきたのはエレノアで、「駆け落ちを知ったクララがそっちに向かっている」と警告するため。
だが、電話の向こうで話者が変わる。エレノアとクララの居場所を突き止めた【ヴァンパイアの同盟】が、エレノアを捕らえたのだ。
クララはフランクを殺さずに去り、エレノアを救いに向かう。【ヴァンパイアの同盟】と対決したクララだったが、最後は手錠をはめられて拘束される。エレノアとクララの処刑は、ダーヴェルに任される。
ダーヴェルは、ルヴェンから守ってやれずに売春婦に身を堕としたクララへの罪悪感や、寿命の近い人間の血しか飲まないエレノアの慈悲深さを知り、2人を救うことに決める。
【ヴァンパイアの同盟】はこの先もクララを追うだろうが、エレノアの存在にはまだ気づいていない。
クララは「自分の人生を生きなさい」と伝えるとエレノアを解放。エレノアは、ヴァンパイアになることを望むフランクを連れて、祠に向かう。
再び孤独になったクララに、ダーヴェルは「君の側で生きたい」と言葉をかける。クララは彼を受け入れ、【ヴァンパイアの同盟】から逃れる人生を生き続けるのだった。
