このレビューはネタバレを含みます
アダムとイブの吸血鬼夫婦が汚染されたゾンビだらけの現代で久々に会ってデトロイトからタンジールに行くお話。アダムはレトロ趣味のミュージシャンで、劇伴がカッコいいです。
人物の撮り方がキレキレでカッコいい。グラサンかけてる2人のショットに見とれてしまいました。配役が素晴らしい。いかにも現代社会に馴染んだ吸血鬼という感じが出ていました。
脚本はかなり期待外れな感。ゾンビ=愚かな民衆蔓延る現代文明の風刺イメージが多く表現が直接的過ぎて白けました。汚染された血というなら、産業革命時代の血も大概だったのでは…。
説明過多でない撮影はさすがでした。何で木製の弾丸なのかよく分かりませんでしたが。木の杭の代わりってことなんでしょうか。ロンドン経由が駄目な理由もよく分かりませんでした…。
諧謔が効いて抑制的なスタイルで淡々としていてテンポも良く面白かったのですが、余り心に残るシーンがなかった作品でした。