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アゲイン 28年目の甲子園のminorufukuのレビュー・感想・評価

アゲイン 28年目の甲子園(2014年製作の映画)
3.7
元高校球児の主人公のもとにマスターズ甲子園への出場の誘いがくる。誘ってくれた女子大生はかつての主人公のチームメイトの娘で、彼のせいで甲子園に出れなかったという因縁があったのだが…という話。
映画の企画と同時に重松清による小説も連載されたらしい。

明らかに中高年向けの作品で地味でベタながらも堅実な人間ドラマを描いていて、安心してしんみりできる作りになっている。
現在は仕事も家庭もパッとしない親父たちがかつての夢に向かって団結する流れは多くの共感を得られるだろうし、野球を通じて家族の絆を取り戻す展開も非常に丁寧。中井貴一や柳葉敏郎といってベテラン俳優陣も安定した演技だったし、その中に囲まれていると若手の波瑠や門脇麦らは可愛らしく見える。
過去の因縁話がほぼ定型的なエピソードだったり、中井貴一と娘との関係の描き方が足りないとか細かい粗は散見されるが、大枠は外さない脚本だった。
マスターズ甲子園のルールは通常の野球とは結構違っていて(時間制や登板制限、回ごとの年齢制限など)、そのルールに言及した展開とかも入れたら面白かったのに。

キャッチャー役の俳優さん、どこかで見たことある人だなあと思ったら僕の大好きな「ノロイ」という映画で最後行方不明になった主人公役の人だった。生きてたのね。その奥さん役がパパはニュースキャスターに出ていた西尾まりだったので懐かしかった。
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