ルパン三世TVSP第20作
アラビアンナイトの魔法のランプが発見されたとのニュースを受け、早速不二子におねだりされてしまったルパン。
サクッと盗って擦ってみれば、美人なランプの妖精が！
早速熱いチュ〜をお願いしてみたら……次の瞬間、何故か道路のド真ん中で次元に電話しているではないか！
どうもこの12時間の記憶が、スッポリ抜け落ちている様子。果たして、ルパンの身に何が起きたのか……？？
久しぶりにルパンと謎の美女のロマンス物語が展開し、記憶と自己のアイデンティティを求めた戦いに挑みます。
人の記憶のみならず、思考すらもコントロールする装置がもたらす平和は、真に人間らしい生き方なのかどうか？という問いかけに対し、ガーリック大佐という戦争屋が直接的な回答を示してくれています。
原始より、人間が繰り広げてきた闘争の歴史を思えば、争いの無い世界なんてものは、人間のいない、もっと突き詰めれば、生き物のいない世界でしかありえません。
ディストピア映画でよくある〈争いの無い清潔で管理された社会〉が作られる、最序盤の部分だけを切り出し、ルパンワールドに落とし込んだ上で、ゲストキャラに全否定させる。
なかなか手の込んだアンチディストピア作品ですねぇ。
【備忘】
TVSPお馴染みの、敵組織が持つ潜水艦がまたも登場。
【本作のゲストヒロイン】
ドリュー……ランプの妖精ちゃんのモデル。戦災孤児から医者になった才女。
師事した教授及び兄貴が、色々あってヤバい歪み方をしてしまった挙句、3年分の記憶を消されている。
