140字プロレス鶴見辰吾ジラ

ヒックとドラゴン2の140字プロレス鶴見辰吾ジラのレビュー・感想・評価

ヒックとドラゴン2(2014年製作の映画)
4.6
神話が伝説になろうとしている

前作から5年後の世界。
1作目同様主人公のニヒルなナレーションからドラゴンとの共存に成功した島を写す。そこには5年前から成長し凛々しくなった彼奴らの顔触れ。ドラゴンレースに勇ましくまだ愚かな部分を残して興じる彼奴らの姿。

主人公ヒックは遠く離れて地図を作っている。ここでも1作目同様に大空を遺憾なく制する主人公と相棒の鋭く力強い飛翔。

こんな序盤から泣いたよ!
嗚呼、嬉し泣き
また彼奴らに会えた!
元気にしてた!
何より空の景色、雄大さにカメラワーク(アニメだが…)どこを取っても一級品。
美しくて、ワクワクして、ドキドキして、何より嬉しい。
最高の飛翔シーンから彼奴らとまた冒険に出られるんだ!と期待を膨らませて物語に没入する…

という期待感と裏腹にハードな世界が口を開けて待っていたのがシリーズ2作目。

相棒との絆、家族、さらに大人として成長し責任感、守るものが増えていくこと。前作の少年の開かれた未来と違いクローズ化していく大人への挑戦も喪失によって熱量高く表現される。

こりゃ、おったまげたなあ!!

2作目にしてさらに世界が解放されドラゴンのバリエーションから人知を圧倒的に超えたドラゴンの登場、もはや当然なる強さとサーガの象徴となっているであろうMAD MAXオマージュ的な装飾、スターウォーズ的でありながら主人公の工夫を凝らしたウェポン。ボンクラ主人公がヒロインのハートを確実に掴んでいることなど世界が溢れてるぞ!おいいいい!!

クライマックスもエメリッヒのクソ野郎に見せてやりたい!

踏み込んで、ハードでヘビーな展開も用意されていて彼奴らとの同窓会気分でいるとダメージ必至ですが、何より神話が伝説に変わっていく様を世界にのめり込んで拝めるのが最高に心地良い。

相棒とならまだまだ…