小さな町工場に現れた2人の男女。女性(吉野紗香)は工場で働く3人の男性の誰かからストーカー被害に遭っていると告白する。一緒に来たストーカー撃退のプロと言う男性(津田寛治)が犯人探しのため尋問を続けるが、実は彼も現役プロストーカーであることが判明する……
劇団おばけおばけの舞台戯曲『杉山くんたちは夜専門』を映像化したもの。


映画と言うよりは映像化とあるようにまるで舞台そのものを観ている感覚。ワンシチュエーションで演者もわずか5人のみ。会話だけで成立する物語だがコレがめちゃくちゃ面白かった🤣

たった3人しかいない候補者の中からストーカー犯人を探すってだけの依頼だったのに、どんどん事態は悪化していき物語はあらぬ方向へと転がって行く。

そのキモとなる人物が、犯人探しを依頼され一緒にやってきた津田寛治。彼自身がプロの現役ストーカーであることがわかりハチャメチャに🤣ww プロだからこそストーカーの行動や気持ちが理解できるとするアプローチが狂ってて最高🙌🏻ストーカーのクソみたいな理論が笑いを誘う。

ストーカー被害の話からどんどん話が逸れて社会的テーマへと発展していくのも可笑しすぎるww

末端で働く歯車である工場の実態
不法滞在外国人問題
経済格差や差別

社会問題が内包されている思いもよらないシリアスな展開を魅せる上に、緊張感ある終盤は大真面目でドキドキが止まらない。

こんな収拾つかないような出来事を見事に円満に着地させた脚本は素晴らしすぎるよ。

観ているのは完全に舞台のそれなので映画の評価と言うよりは舞台演劇としての評価になるかな。

舞台演劇が好きな方は絶対にハマると思うし、舞台観劇を経験した事ない方でも興味を持ってくれそうな内容なのでおすすめです✨

同名舞台戯曲の映画化作品☆

津田寛治の変態炸裂でした( ´∀｀)
ほんとキモいキャラ合うなぁw

ワンシチュエーションに男女5人。

これはオススメ会話劇ですっ!!!!



夜間工場勤務をしている荒木、原口、杉山。

そこへ、ストーカー被害を受けたという女性、坪井が、岡部(津田寛治)という男と共にやって来た。

岡部は、自身が現役ストーカーだからストーカーの気持ちがよく分かる。
だから、ストーカーを止めさせることも出来る！
と、豪語。

判明した犯人を説得にかかるのだが……



ストーカー問題と日本の実情。
それを見事にミックスさせた、良作コメディドラマでした！

津田寛治のプロストーカーっぷりが恐ろしいw
笑っちゃいけないんだけど、あまりの徹底ストーキングに感心してしまうほど！
これは逃げられないわ。。。

あとは荒木役の峯岸信太郎が上手かった☆
台詞回しとか間とか、心地好いなぁ～
彼の舞台、観たい(*￣∇￣)ノ

他キャストはちょい舞台過ぎる演技だったり、坪井もこの中では浮く。

ですが、とにかく脚本が良いし、津田寛治の一挙一動がおかしくて最高♪
何度観ても楽しめる良作だと思います！

えこひいき案件

もう今は活動していない[劇団おばけおばけ]の舞台の映画化。

好きな劇団を上げればキリがない。大人計画、ナイロン100℃、劇団新感線、柿喰う客、劇団本谷有希子、演劇集団キャラメルボックス、野田地図、東京乾電池、東京サンシャインボーイズ、ポツドール、まだまだある。
蜷川幸雄、つかこうへい、鴻上尚史、唐十郎、平田オリザ、みんな好きだ。

[演劇]がとにかく好きなので、"合わない"はあっても"嫌い'がないのだ、おそらく。

そんな中で、簡素な舞台美術・少人数で日常を切り取る劇団おばけおばけは、大好き。

劇団おばけおばけ
「田村さんはどうもあやしい」
「コツゼンと横山さん」
「嵐の中の広志さん」
「石塚さんアップアップ」
そして
「杉山くんたちは夜専門」
どれもタイトルが気になりすぎる。

深夜の工場の事務所。
夜勤の休憩中の3人のところへ、1組の男女が現れる。
この3人の中に、彼女のストーカーがいるという。犯人探しから始まる会話劇。

段々とその5人の自分さえ良ければ良いんだという本音が見え隠れして、緊張感が高まっていく。

舞台の映画化というよりは、舞台の映像と思って観る方がしっくりくるような気がするが、淡々と進む中で突然グッとこちらを掴む仕掛けをしてくるのは、この劇団の持ち味だなぁと思いながら観た。

楽しみながらも、舞台で観たかったなぁと思った。

そして、毎度思う。
すっごい劇団名にしたよな、とは。