閉ざされたカーテンの作品情報・感想・評価

閉ざされたカーテン2013年製作の映画)

Parde/Closed Curtain

製作国:

上映時間:106分

4.2

「閉ざされたカーテン」に投稿された感想・評価

このレビューはネタバレを含みます

ジャファール・パナヒ作品がカンヌ映画祭コンペティション部門で初めて上映されることを記念して。

おそらく現代において最も野心的かつ挑戦的な映像作品を作り続けているパナヒだけど、前半と後半でガラリと変わる構成にはビビった。

最初はパナヒの実生活を参考にしつつも普通のドラマを展開させるのかと油断させつつ、実はドラマが繰り広げられていた場所はパナヒの家で、ドラマで起こったように実際の家も荒らされてパナヒが途方にくれるという、まるで虚構が現実に与えたかのような哲学的メタフィクションへと進行していく様はまさに晴天の霹靂。

でも実際パナヒは創作活動の影響で自身の生活を束縛されることとなったわけだから、そう考えるとこの作品で訴えられた物事にも説得力があるように思える。

しかもその斬新さや風刺性だけでなく、小津や師匠のキアロスタミを思わせる映像も絶品で、特にラストのキアロスタミ的長回しは叙情的で見事と言わざるを得ず、パナヒの発想力と豪胆さと映像センスに驚嘆するばかりの力作となっていた。
a

aの感想・評価

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オープニングが至高。窓の向こうと部屋の中。カーテンが印象的。
のぶ

のぶの感想・評価

4.7
わからない。わかりそうでわからない。でも、そのわからなさが気持ちいい!そんな映画なかなかないでしょ。この映画は、想像が想像をよんで、観賞後しばらく経っても、頭から離れない。
最初の男は誰?
カーテンは何を表すの?
女性はどういう存在なの?
泥棒は、もしかしてイラン政府の暗喩?
犬は?
監督のどういう思想や苦悩が映し出されているの?
一つ一つのシーンが丁寧で、そして構成も複雑で、だからこそいつまでも考えていたくなる。何回でも観たくなる。
「これは映画ではない」でも有名なパナヒ監督。イランで逮捕され、20年間の映画製作を禁止されている。わからないことに出会うと、人はそれを怖がるというけど、パナヒ氏の映画製作を禁じた政府の気持ちもわかる気がする。本当にわからない!ただ底知れぬものを感じるんですよ、この作品。ぜひ観て頂きたい。