「コワすぎ」シリーズ２作目。ここから明確に気付く。「コワすぎ」は恐怖演出を楽しむ作品ではなく、恐怖を前にした工藤Dがどういう行動を取るのかを楽しむ作品であると。これは、怪奇現象を追いかけたドキュメンタリーではなくて、工藤という男を追いかけたドキュメンタリーだ。
とにかくこの工藤というキャラクターがめちゃくちゃ面白い。短気で粗暴で発想がおかしい。気に入らないことがあると、女だろうがお構いなしにすぐ手が出る。怪奇現象にも同様で、カメラを前に幽霊が出てこなければ面白くないとキレ、いざ出てくると怖がらされたことにキレる。前作で入手した口裂け女の呪いのアイテムと幽霊を戦わせようとする。不気味な超能力者相手にも興奮して素手で殴りかかる。完全に頭おかしい(笑)
まあ、ホラーなので、幽霊の演出は普通に怖いが、工藤のキャラクターがぶっ飛びすぎて、笑いが出てしまう場面がしばしば。その現実離れした両者を扱いながら、ドキュメンタリー的本物映像感が一切失われていない。リアルな「怪奇現象と変なおじさん」が描かれている。
