ルパン三世TVSP第14作（再レビュー）
ルパン、次元、五エ門、不二子。
固い絆（腐れ縁）で結ばれたルパン一家と、彼らを執拗に追いかける男・銭形。
そんな彼らがどのようにして出会ったのか、どのようにして仲間となったのか、どのようにして追う者追われる者となったのか。
女性記者エリナは、次元との賭けに勝ち、その成り立ちを語らせることに成功するのだが……。
ルパン一家の出会い（ファースト・コンタクト）を描く本作では、過去作にて語られてきたような仲間たちとの出会いとは異なる、オリジナルストーリーが展開します。
（ただし、この〈真実か虚構か判然としないストーリー〉は、次元に変装したルパンの口から語られるもので、本作限定の位置付けです。）
このオリジナルストーリーで語られた様々な要素は、『ユージュアル・サスペクツ』を参考にして追加したどんでん返しの結末により回収します。
伏線回収と言えばその通りですが、一歩間違えば〈夢オチ〉的で、駄作と化す危険性を孕んだ、危ない脚本だったなぁと思います。
そんな危うさがありながらも、それぞれの見せ場もしっかりと用意しつつ、面白い作品にまとめ上げたのはお見事。
〈嘘か真かわからない〉のは、大胆不敵で神出鬼没なアウトロー、大泥棒ルパン三世というキャラクターにマッチしていたことが、逆に良かったと感じました。
【本作のゲストキャラ】
ガルベス……マフィアのボス。WWⅡにて各国諜報部員が捜し求めた、伝説の金属「クラム・オブ・ヘルメス」を持つ男。
次元や不二子に寛容な姿勢を見せるなど、意外と懐が広い。
