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シークレット・ミッションのkuuのレビュー・感想・評価

シークレット・ミッション(2013年製作の映画)
3.6
『シークレット・ミッション』
原題 은밀하게 위대하게/Secretly, Greatly
映倫区分 G
製作年 2013年。上映時間 124分。
キム・スヒョン、パク・ギウン、イ・ヒョヌら韓国の若手イケメン俳優が共演したスパイコメディ。
韓国の人気ウェブ漫画を原作に、ソウルの貧民街に潜入した北朝鮮スパイたちの奮闘を描く。

北朝鮮のエリートスパイでありながら、韓国の貧民街でおバカな青年を演じるよう命じられてしまったリュファン。
潜入開始から2年が過ぎたころ、ロックミュージシャンになる任務を与えられたヘランや、普通の高校生に扮するヘジンが同じ町に派遣されてくる。
3人は作戦実行命令を待ち続けながら街での生活に馴染んでいくが、そんな彼らに予想外の作戦命令が下される。

今作品は、殺戮マシーンとして訓練された朝鮮民主主義人民共和国の3人の若者+ハゲ散らかしたオヤジが、スパイとして韓国に送られ、現地社会に同化していく魅惑的な物語でした。
党からのさらなる指示を待つ間、彼らは地域社会と友情を育む。
映画の前半はかなりのコメディタッチで、主人公がおバカを演じて展開する(ちょいやり過ぎ描写もあったかな💩)。
しかし、彼が頭の中であらゆる事態の可能性について多くの計算をしていることから、観てる側は最初から、彼が愚かなふりをしているだけだとわかってる。
こないな二重生活は、多くの献身と忍耐を必要とする。
映画の後半は、韓国バイオレンス色が色濃くなり、殺るための残酷なまでの殴り合いや命令に対する勇敢な反抗など、アドレナリン全開のアクション映画に変わる。
3人の若者たちの心理的葛藤と肉体的闘争が人々を魅了し続けるてくれます。
ホンと、前半のあのホノボノはどこ行ったんやってくらいに変わります。
イケメン三人が何十人ものタフガイをドツき倒すなど、普通なら非現実的で愚かなことやけど、今作品では、彼らの全能とも思える拳が、個人的には驚嘆を与えてくれたかな。
それは、彼らがただ戦うために戦っているのではなく、専制的な政権に対して肉体的にもイデオロギー的にも生き残るために戦っているからかもしれない。
また、散りばめられた、主人公の母への慕情についての小話はとても感動的でした。
そして、ホンとか否かは別として、若者3人の祖国では、人々は血のつながった家族よりも党のほうがずっと大事だと洗脳されている。
それ故に、常に根深い葛藤があり、彼らの切なる願いは決して満たされることはない。
映画の終盤、すべてが感情的かつアクション的なクライマックスへと結実するとき、このプロットは深い力を発揮する。
最後には『嗚呼』と溜め息さえもれた。
今作品は、前半のユルユルと後半のガチのアクションの緩急が個人的に嵌まったし面白く楽しめました。
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