言わずもがなの遠藤周作の代表作。監督は巨匠マーティン・スコセッシ。
そして、小説は高校生の時に読んだはずだが、キリスト教弾圧の話だったくらいしか覚えてなかった私w
映画はちょうど小説を追うように忠実に展開され（多分w）、朧げな記憶が徐々に蘇りつつのところで塚本晋也監督が登場。
思えば映画『野火』の上映時に初めて目にした塚本監督。見た目含めて腰が低く穏やかな感じな方。その一方で、監督と主役を演じた映画からはもの凄い信念を感じた。
そんな塚本監督がモキチとして出て来ただけで、事前に出演者チェックしない派の私はテンション上がる。穏やかながら信念の強いモキチ、正に塚本監督の適役♪
そしてシリアスな展開の真っ只中に現れるイッセー尾形。抜群に嫌な感じのインテリ奉行。一挙手一投足、いい味出し過ぎてて胸熱w
もちろん、体当たりで演じてる感ある窪塚洋介のキチゾーも、同じ小市民として共感できるし、とても愛おしい。何しろ表情が素晴らしい。
話としては、骨太小説が原作なだけに大どんでん返しがあるはずもなく、深く考えさせられるところに落ち着いていく。
今の日本では宗教の自由は保証されている。しかし、この映画に見る、キリスト教者を弾圧する日本人たちは、排外主義の傾向にある今の日本とも重なるように見えた。
如何なることがあっても人の尊厳を傷つける、そんな社会となってはならないと強く感じる作品となりました♪
