俺のオ課長（from『未生』）と長家会長（from『梨泰院クラス』）のダブル主演では見るしかないということで久々に映画館で見た本作。
『ビースト』のタイトルの通り、悪と悪の対決くらいの感覚で前情報を入れずに臨んだが、2人は共に刑事。
犯人を捕まえるためには手段を選ばないハンス（イ・ソンミン）と冷静沈着ながらハンスへの嫉妬に燃えるミンテ（ユ・ジェミョン）。ある殺人事件を契機に2人の盛大な争いが始まる。
手段を選ばないハンスがはみ出しものでは無く、成果を上げられないミンテに比べて署内で優位な立ち位置というのが斬新。
最終的におっさん同士のバディものに行き着かない展開も斬新。
『ベテラン』がしっくりこない自分としては、正しい方法で勝ち上がる刑事より、この手の手段を選ばなさすぎて、取り返しがつかなくなるシリアスなストーリーが大好物。
大好きな『生き残るための3つの取引」にも似た展開の追い込まれ系エンタテイメント。本作では徐々にミンテに追い込まれて、焦りを隠せないハンスの表情がいちいちたまらんw
特に本作で一番ドキドキしたのは、証拠入れ替えのシーン。きっかけは結局ドジっ子イ・ソンミンの自爆なだけに、ハラハラしつつも愛しさ爆発の展開w
それはそうとハンスは本来ビーストではなく、一線を超えてしまったことで一晩中睡眠薬飲んだり、ソファで色々悩んだり、俺と同じ人間だと思わせる描写を入れたことが秀逸。足を踏み外すと徐々に戻れなくなる。
一方、冷静ながら、やる時はやるミンテ。ユ・ジェミョン、背筋を伸ばしてスタスタと歩く姿は身長も高く絵になる。本来悪い人間ではないのだろうが、とにかく感じ悪い。仲間思いでは無さそうな雰囲気がユ・ジェミョンにぴったりw
驚くべきはチンピラ女子チュンベ。演じてるのはチョン・ヘジン。『白頭山』での官僚役などインテリ感が強いのだが、本作で見せるドチンピラ役は誰だか分からないレベルで圧巻。
あと、キム・ホンパ先生が相変わらずのクソ嫌な感じを出しまくっており、安心、安定のメジャー映画感を感じる。
これを見ると、些細なことでも一線を超えないよう気をつけようと心から思うw
仁川は怖くて行かれないw
