TAMU

ユンヒへのTAMUのレビュー・感想・評価

ユンヒへ(2019年製作の映画)
3.9
優しく、切なーい映画。
韓国で1人娘セボムと生活するユンヒ。日々の生活に疲れ、娘との喧嘩も増える日々。
そんなユンヒにある日届かないはずの手紙が届く。それは、片時も忘れることはなかったある人からの手紙。

ユンヒとジュン、交互に描かれる繊細な心の機微が苦しく切ない。
それをジュンのおばさん、ユンヒの娘セボム、セボムの彼氏、北海道の雪が暖かく見守る。

2人に何があったのか多くは語られないが、きっと性別に関して高い壁が立ちはだかったであろうことは想像がつき、その中で生きて来た二人の思いが刺さる。

主演のユンヒはドラマ『夫婦の世界』で有名なのだが、個人的にはそれが見れてないのが残念。『優雅な嘘』のお母さん役でもあり、悲しみを抱えながら生きる強さが本作に重なる。

ジュンは、中村優子さん。日本の映画、ドラマに多く出演しているが、ほぼ初見w
凛とした表情が素敵。
おばさん役の木野花さんのお茶目さ加減がキュートw

ここまで真面目に書いたが、本作を見に来たお目当ては、セボム役のキム・ソヘ!
韓国のオーディション番組にダンス素人ながら必死に練習に取り組み、ガールズグループI.O.Iとしてデビューを勝ち取ったソヘ。

元々俳優希望だったこともあり、グループ解散後は俳優・タレントとして再出発。
個人的には、教育番組『一言TOEIC』の英語を学ぶ生徒として参加した時は、韓国語でTOEICを共に学んでいた懐かしい思い出w あの時の英語が本作に生きた気もして嬉しいw

そんなソヘが主役級の役を演じたことが何より。
愛らしい笑顔、母思いの若さあふれる行動が心を打つ。これからもスクリーンでソヘの演技が見られますように。
TAMU

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